ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

競争力

 

おはようございます。

 

医師の転職や開業の情報収集に役立つ

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

「競争力」

三木谷 浩史、三木谷 良一 講談社 を読みました。

 

医師転職競争

 

私は今までソフトバンクの孫さんや、

ユニクロの柳井さん、

ライブドアの堀江さん、

このあたりの著名な経営者の本は

それなりに読んできました。

 

また大経営者とも言える

松下幸之助本田宗一郎

ソニーの井深さん、盛田さん、

京セラの稲盛さん、日本電産の永守さん、

オリックスの宮内さん、セコムの飯田さん、

セブンアンドアイの伊藤さんなどなど…、

古くは渋沢栄一福沢諭吉まで

結構学んできたつもりであります。

 

その中でなぜか抜けてた三木谷さん。

 

別に悪いイメージを

持っている訳ではなかったのですが、

なぜか縁がなかったんですね…。

 

いつか読まなきゃ…とは思っていて、

偶然出会ったのが本書です。

 

何と実の父親との対談本…。

これはこれで興味が持てます。

 

しかもお父さんは

神戸大学の経済学部の教授だそうで。

 

学者の厳しい目線で

息子を窘めるのかと思いきや、

いやはや完全に提灯持ち…(苦笑)。

息子を褒め称え、認め、労い、応援する始末。

 

そりゃ親として息子は可愛いのだろうし、

日本トップクラスの成功者だし、

メチャクチャ鼻が高いのでしょうが、

一流の学者としてのプライドはないんかい?

ってなもんです。

 

まあそれはいいとして、

内容に関しては賛否両論でしょうね。

 

楽天を一代でここまでにした三木谷さんですから、

彼なりの主張には正当性もあるし、

とても勉強にはなります。

 

しかし完全なる強者の論理…。

 

これだけ弱者が増えている現代日本社会では

ついていけない、理解できない、

そういう人は多いのだろうなと思います。

 

それすら彼に言わせれば、

そんなだからダメなんだ、

世界で通用する為に英語を学べ!

官僚は前例を踏襲せず民営化を推し進めよ!

公務員の数を半減せよ!

経営者は既得権益を守る事ばかり考えるのではなく

イノベーションを巻き起こせ!

政府は世界一高速かつ安価な通信インフラを整えよ!

TTPやFTAを推進せよ!

徹底して規制改革を進めよ!

教育に投資して創造的かつ多様な人材を育成せよ!

労働力を流動化せよ!

ホワイトカラーエグゼンプションを導入せよ!

優秀な外国人労働者を増やせ!

インフレにして財政赤字を吸収せよ!

 

とまあこんな感じで、

三木谷さんならではの力強い主張のオンパレード。

そしてお父さんはそうだ!そうだ!と後押しする。

 

別に主張が間違っているとは思わないし、

それで効果てきめんと行くのかもしれないし、

改革せねばならない事だらけな我が国だけど

三木谷さんの主張を推し進めていったら

この国はぶっ壊れてしまうような気がします。

 

競争せよ、競争せよ、競争せよ、

やるからには絶対に負けるな!

勝つためにはああしろ、こうしろ…。

 

強靭なメンタルと、

高いスキル、能力、技術を備えて、

日進月歩で進化できるような人でないと

耐えられないでしょう。

 

それで経済大国として返り咲いたとしても

その弊害や失うものは

かなり大きいように思います。

 

なんて反論ばかりしてますが、

内容は面白く、刺激的かつ斬新、

そして頷ける主張も多いです。

 

学ぶべき点は確実に多いのですが、

三木谷さんには見えない世界が

現代日本では

あまりにも大きいという事なのだと思います。

 

成功し過ぎて、

恵まれすぎて、

下々がどんな状況なのか

見えないし、興味すらないんでしょうね。

そんなの自己責任だろうで片づけるでしょうし。

 

ある意味ではシビアな内容ですが、

経済とか、経営とか、成長とか、競争とか、起業とか、

そういう部分を学ぶつもりで読むのはありです。

 

最後に目次をご紹介します。

 

第1章 イノベーション

 

第2章 オペレーション力

 

第3章 アベノミクスを問う

 

第4章 ローコスト国家

 

第5章 国際展開力

 

第6章 教育力

 

第7章 ブランド力を高めろ

 

第8章 競争力とは何か

 

おススメ度は ★★★★☆ と致します。

 

文句ばかり言う割には高評価です(笑)。

 

平等とか、博愛とか、社会保障とか、

そういうものに価値観をお持ちの方は

読まない方がいいと思います。

 

それでは、また…。

 

 

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