ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

医者と患者の「対話力」

 

おはようございます。

 

医師が本業に専念できるように、

転職や開業をオーダーメードでフルサポートする

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

『医者と患者の「対話力」』

石川 恭三 集英社文庫 を読みました。

 

医師キャリア 自分との対話

 

いや~、いい本と出会いました。

 

2007年に出版された本なので、

少し古さを感じるかな?と思っていましたが、

まったくそんな事はなく

読後感がスッキリしていて

読んで良かったなあと素直に思える本でした。

 

著者は杏林大学の教授で今は名誉教授。

 

豊富な診療経験を誇るのでしょうね。

著書も多く、

メディアへの出演も多いそうですが、

私は初めて読ませて頂きました。

 

医師であれば誰もが違和感なく読める

それこそ日常の患者とのやり取りが

淡々と書かれています。

 

ただテーマは本書のタイトルである

医者と患者の対話であります。

 

私が今までお会いしてきた

先生方の中にもいらっしゃいましたが、

医師は、自分の事を

コミュニケーション下手と思っている方が

少なくありません。

 

でもそう思っている方は

特にコミュニケーション下手な感じは

受けないんですね。

何ら問題ないレベルに感じます。

 

むしろコミュニケーションなんて

取る必要がないとか、

こっちが診てやってるんだからとか、

そういう考え方の人の方が問題ですよね。

 

しかし医師と患者のコミュニケーションは、

ひと昔前と比較すれば

相当に変化しているでしょうし、

患者側の権利意識が

これだけ強くなってしまって、

また個人が情報発信する術が

豊富になってしまった以上は、

今まで以上にコミュニケーションに

気を付けた方が無難だとは思います。

 

だいたいがコミュニケーションに

完璧なんてあり得ませんし、

さらに深い、良い、

円滑なコミュニケーションを取ろうという姿勢は、

医師に限らず必要不可欠であるとも思うのです。

 

患者とのコミュニケーション。

どんな対話をすべきか?心掛けるべきか?

 

ここに多少なりとも悩みを持つ先生には

本書をおススメいたします。

 

医療現場における日常の中で、

著者が経験してきた事、見聞きしてきた事が、

とてもフランクに書かれており

なるほど、こういう対話が必要なんだな…と、

医療者でない私でも感心しながら読めました。

 

やはり患者にとっては、

医師の発する一語一語が気になるものですし、

些細な言葉や、

それこそ立ち居振る舞いや表情でも、

不安が増す事がありますからね。

 

逆に言えば医師の言葉や態度で

とてつもなく勇気づけられたり、

絶大な信頼を勝ち得る事もあるんだと思います。

 

本書では、著者の経験してきた成功談、

失敗談が各所に散りばめられており、

昨今流行りの医療否定的な要素が全くありません。

 

患者との対話をさらに向上させたい先生には

参考になる点もかなりあるのではないかと思います。

 

最後に目次をご紹介します。

 

第1話 気のせい

 

第2話 がんの告知はしない

 

第3話 夫婦の絆

 

第4話 心の声

 

第5話 言葉は通じないもの

 

第6話 物忘れから始まった

 

第7話 自殺未遂

 

第8話 未熟な名医

 

第9話 デスパレートな患者

 

第10話 医者泣かせ

 

第11話 口は災いのもと、技ありのもと

 

第12話 目は口ほどにものを言う

 

おススメ度は ★★★★☆ と致します。

 

満点でもいいくらいの好感度の高い良書です。

ほんわかした気分でこの書評を書いています。

 

医師だけでなく、

ビジネスマンが読んでも、

コミュニケーションの学びになりますし、

医師と患者、つまり人と人。

 

医療の世話にならない人はいない訳ですから

こういった心温まるメディカルストーリーは

多くの方に読んで頂きたいなあと思いました。

 

それでは、また…。

 

 

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