おはようございます。
医師が本業に専念できるように、
転職や開業をオーダーメードでフルサポートする
ジーネット株式会社の小野勝広です。
「疲れすぎて眠れぬ夜のために」
内田 樹 角川文庫 を読みました。
私が勝手に師と仰いでいる
内田樹さんの著書です。
いやはや今回もやられました…。
本書は内田さんの著書の中でも古い方です。
2003年に発行されたものの文庫化です。
しかし全く古さを感じさせないどころか、
今でも充分に通用するどころではなく、
今でも新しいと思えます。
それだけ思考が深く、
唯一無二の考え方を持っている
証明ではないでしょうか?
ちなみに銀色夏生さんが
解説文を書いているのですが、
この内田評が素晴らしい。
「森の中をあっちこっちにと誘導されて、
気がつくといつのまにか自分の足で
見晴らしのいいところに立っている。
ふんふんふんふんと
内田先生の文章を読んでいると、
そういうことがよくあります。
そしてああ~なるほどなあ、
ここからの景色はこういうふうに
見えるのか~と思ったりします。
ひとりでまたここまで来ることが
できるかどうかはわからないけど、
1度見た景色は忘れない。
あそこからは
あんな景色が見えたよな~って。
そしてその時に探すと、
空の上か遠くのどこかに、
そこまで連れてきてくれた
先生の姿がちらっと見えて、
ちぇ~っ、頭いいよな、
悔しいなあと思ったりします。」
読みながら私はこれ…わかる~と
素直に思いました。
ホント、そういう感じなんですよね。
本書はわりと初期の頃の作品という事もあり、
結構新鮮に読めました。
最近のものよりも
少し断定的な言い回しがあり、
その分、ごまかしがなく、
鋭利な刃物でスパッと斬るような
非常に切れ味の鋭い主張をされています。
頭が混乱している時とか、
力みを取りたい時とか、
上昇志向に疲れた時とか、
自分を痛めつけ過ぎた時とか、
もやもや感が増して不安になった時とか、
難解な問いに答えが出ずイライラしている時とか、
自分がよくわからなくなった時とか、
幸せって何だっけ?と思った時とか、
道を見失いそうな時とか、
世の仕組みがわからなくなった時とか、
こういう時に読むのが最適な内容です。
それこそジャングルの中を
方位磁石も持たずにさ迷い歩き、
ようやく視界の広い所に出た瞬間…
のような思いっきりの安心感と達成感が
味わえると思います。
最後に目次をご紹介します。
Ⅰ 心耳を澄ます
Ⅱ 働くことに疲れたら
Ⅲ 身体の感覚を蘇らせる
Ⅳ 「らしく」生きる
Ⅴ 家族を愛するとは
おススメ度は ★★★★★ 満点といたします。
今まで何冊も内田さんの著書を読みましたが、
1、2を争う程に良かったです。
私は本書を間違いなく読み返します。
医師も、看護師も、ビジネスパーソンも、
どんな職業についていても、
また老若男女、どの世代でも、
きっと参考になる事が多いと思います。
私たちが成長する過程で
常識として身に付けてきたものの嘘を暴き、
逆に常識外だからと捨て去ってきたもの
実はそちらの方が大切であることも教えてくれ、
道理や本質、原理、原則という
深い思考の世界に連れていってくれます。
道に迷った時、
先が見い出せない時、
何度も同じ所を通っているように感じた時、
本書を手に取ってみて下さい。
視界がクリアになる手助けをしてくれます。
超絶おススメいたします。
それでは、また…。
<ジーネットの他の情報提供サイトもご覧下さい!>
・医師向け情報提供IBIKENサイト 医療ビジネス健全化協議会
いいね!と思ったら下記もポチ!