おはようございます。
医療現場で奮闘する医療従事者に
シェアハピネスの輪を広げる
ジーネット株式会社の小野勝広です。
医療本に関しては、
定期的に、どん欲に、読もうと思ってます。
私の仕事柄で必要な知識であるという事もありますが、
実は医療から学べるのは
医療は国の根幹。
医療従事者は国の宝。
そう考える私としては
医療本を読むのは一石二鳥どころか、
三鳥も、四鳥もあるんです。
本日のブログのタイトルは、
【 医療再生 日本とアメリカの現場から 】
といたしました。
本書をピックアップした理由
『 医療再生 日本とアメリカの現場から 』
大木 隆生 集英社新書 を読みました。
日本の医療を知るためには
やはり比較検討できるものがあった方が良いですね。
その意味ではアメリカの医療は
我が国とは全く異なる思想で設計されており、
比較対象としてはちょうど良いと考えています。
本書は「日本とアメリカの現場から」と
サブタイトルで謳われているように
日本とアメリカで臨床医として大活躍してきた
いや今でも日本で大活躍する著者の本ですから
いい勉強になるんじゃないかと
手に取った次第です。
目次
第1章 米国医療の光と影
第2章 日本の医療はなぜ崩壊したのか
第3章 外科医療はトキメキの宝庫
第4章 意識改革で外科医局再生
ートキメキと安らぎのある村社会
第5章 日本医療の未来像
感想
大木隆生先生…。
恐るべし。
この方はスゴイ。
そして本書も実に勉強になりました。
↓
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このようなシンプルなキャリアですが、
血管外科医として有能なだけではなく、
「すべての手術と器具には改善・開発の余地がある」
という考えを持っており、
事実、新しい手術法を考え、実行し、結果を出してきて、
また医療器具に関しても
自ら製作したり、日米共同治験を行ったり、
企業と共に新製品を開発したり…。
しかも医師としても
東京慈恵会医科大学で現在でも主任教授としてご活躍。
年俸1億円以上稼いでいたのに
母校である東京慈恵会医科大学に復帰。
他にも高待遇のオファーがいくつもあったにも関わらず
年俸は1/10となる東京慈恵会医科大学を選んだそうです。
日本人を治療したい。
日本人とともに仕事をしたい。
その思いが強かったとか。
面白いなあ。
医療現場や医療従事者の勉強になるなあ。
この人はスゴイなあ。
そんな事を思いながら読んでいる最中に
たまたま慈恵医大の先生とお話しする機会があり、
大木先生ってご存知ですか?と伺うと
慈恵では大木先生を知らない人はいない…との事で
本書では知る事のできない現状や
慈恵医大の中での評判などを知る事ができまして
さらに本書を興味深く読む事ができました。
おそらく著者は天才のレベルにある方ですし、
いくら優秀な方が多い医師でも
同じ事はなかなかできないと思われます。
しかしこの天才は、
日本が好きで、
医療現場で働く事に生き甲斐を感じており、
日本人医師への思いが強く、
日本の医療を叩き直そうとしており、
きちんと結果で応えてもいて
物凄く人間的な魅力がある方なのですね。
事実、患者は全国から引っ切りなしに訪れているようですし、
外科医としてだけでなく、
人として自然と頭が下がってしまうような方と感じました。
そんな方でも挫折あり、悩みあり、
今までのキャリアをありのままに書いてくれて
ある意味では若手医師にとっての道しるべのような内容であり、
医療業界の片隅で仕事をする私としては
猛烈に勉強になりました。
理想の医療の形とでも言うのでしょうか?
もちろん万人にとっての…という訳には行かないでしょうが、
大木先生の理想とするものは
多くの医療者、そして患者たちに
受け入れられるものではないかと思います。
ただ残念ながら日本の医療の方向性は
真逆に進んでしまっていますが…。
えっと、あまり内容に触れてませんが(苦笑)、
医療者にも、一般人にも、
大変に心を揺さぶられる超絶おススメの良書です。
評価
おススメ度は ★★★★★ と文句なしの満点です。
著者はNewsweekの「世界が尊敬する日本人100人」にも
選ばれたそうですが、
本書を読めば、なるほど…と思うこと間違いなしです。
1人の医療人の生き方だけに留まらず、
本書には理想の医療が描かれていて
私は医師の凄さをまざまざと感じました。
ここまでやるのは
さすがにできる人は少ないでしょうけど、
そのエッセンスは誰もが参考になるのではないでしょうか?
世の中って広い。
本当にスゴイ人って
日本人でもいるんだな…と思い知らされました。
それでは、また…。
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