ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

世の中には

その道の専門家には

ごく当たり前、

当然のことであっても、

外部から見たら

え?それマジですか?

こういうことって多いですよね。

 

私なんぞは

もう54年も生きてきて

何千冊という本を読んできて

随分と様々な学びをしてきたつもりですが

ホントに恥ずかしいくらいに

知らないことが多いです。

 

無知の知というものでしょうけど

学んでも学んでも

どんなに勉強をしても

次から次へと知らないことが出てきます。

 

まあそれが心地良いからこそ

ずっと読書を続けられるのですし、

楽しいことでもありますから

これはこれでいいんですけどね。

 

むしろ大して知らないのに

わかった気になってしまったり、

謙虚な姿勢を失うよりは

よっぽどいいのかなとも思います。

 

こうして一生を過ごすのだろうな。

それはそれでいいっか。

 

読書好きの自分で良かったなと

しみじみと感じています。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる 】です。

 

 

本書をピックアップした理由

『 拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる 』

関岡 英之 文春新書 を読みました。

 

本書は何で知ったのかな?

 

完全に忘れていますが

何かの本で引用していたのか、

どなたかがおススメしていたと思います。

 

何となく面白そうだなと感じて

楽天ブックスでポチッとしました。

 

内容はよく知りませんが、

まあこのタイトルを見れば

何となく想像はできます。

 

昔、日本は今だに植民地だなどと

平然と述べる国会議員がいましたが、

たぶん多くの人が否定はできないと思うんですね。

 

確実にそういう部分はありますから。

 

表面上では独立国家になってますけど

アメリカのご意向は拒否できない。

 

それどころか言うことを聞かないと

スキャンダルに巻き込まれたり、

失脚させられたりする政治家は何人もいましたから

これではダメだと思うんです。

 

こんな状態ではいかんのですけど

じゃ本気でアメリカと喧嘩できるかと考えると

そういうわけにも行かないんですよね。

 

私たち現代を生きる日本人には

「捲土重来」の意気込みがあるでしょうか?

「臥薪嘗胆」できるでしょうか?

「乾坤一擲」の勇気があるでしょうか?

 

経済発展を実現して

先進国となったのと引き換えに

牙を抜かれていると言わざるを得ないのが現実ですよね。

 

何を持ってどう反撃するのか?

別に戦争がしたいわけじゃないですけど

まずはアメリカという国が

今まで何をしてきたのか?

 

それを知りたいと思い

本書を手に取った次第です。

 

目次

1 北京・シカゴ枢軸の怪

2 対日圧力の不可解なメカニズム

3 この世はアングロ・サクソンの楽園

4 万人が訴訟する社会へ

5 キョーソーという名の民族宗教

あとがき

 

感想

メインテーマは

アメリカからの毎年出される

年次改革要望書」に対する疑問と批判です。

 

私自身も今まで何度か耳にしたことではありましたが

本書ではその事例や歴史に踏み込むことで

私たち日本人の目を開かせたいという意図があるのでしょう。

 

著者の主張はごもっともではありますが、

この手の話しはどこまで信用していいのか…

ちょっと怖いところもありますね。

 

話し半分くらいで受け止めるのがいいかなと思いつつも

丁寧な説明につい丸ごと信用してしまったりします。

 

アメリカという国は

まあ世界中で似たようなことをやっていて

古くはベトナム

最近ですとアフガニスタンイラクでも

日本のように水面下で統治するつもりだったのでしょうけど

目論みは外れてしまい

余計に日本に対する圧力が増したというのもあるかもしれません。

 

私たち日本人が目覚めて

アメリカの言いなりである自民党政権を吹っ飛ばし、

正々堂々と対決姿勢を打ち出さない限りは

このまま続くのだろうなと思います。

 

経済が右肩上がりの頃なら

不満が大きくなることはなかったのでしょうが、

これだけ悪化してくると

どこかではけ口が必要となり

日本政府、その先のアメリカが

おそらくターゲットになるでしょうけど

もう1度戦うくらいの気概がなければ

何も変わらないでしょうね。

 

それが絶望に繋がり

さらに不満が大きくなり、

いずれは暴発なども起こるのでしょうけど

大人しい日本人の国民性が

どこまで我慢をするのか。

何とも言えないところです。

 

えっと少し話しがズレましたが

拒否できない日本をどうすればよいのか?

アメリカにどう対峙すればよいのか?

実に考えさせられます。

 

多くの方が知らないことでしょうし

知ったところで何かできるものではありませんし、

衝撃的な内容ではあります。

 

できることなら

多くの人がこの事実を知ることが必要でしょう。

 

知らない限りは何もできませんが、

薄々感づいていることを

あれもアメリカの指示、これもアメリカの意向と知れば

少なくとも政府に対する信頼は低くなり

選挙に対する興味も上がるのかなと思いますけど

現実的にはどうでしょうね。

 

もともとGHQが

2度とアメリカに歯向かえないように

用意周到にコントロールしてきたわけですし、

それが戦後70年以上経っても

陰に陽に続いているわけですから

私たち日本人が目覚めるなんてあり得るものなのか?

 

それこそ食うに困るレベルまで追い込まれれば

何かが起こるかもしれませんけど、

そのためにも現実を知るということが

まず私たちにできることとして大事なのでしょうね…。

 

それでは恒例の私がグッと来た箇所をご紹介いたします。

 

これから数年後の日本に何が起きているか。

それを知りたいと思ったとき、

必読の文献がある。

アメリカ政府が毎年十月に日本政府に突き付けてくる

年次改革要望書』である。

日本の産業の分野ごとに、

アメリカ政府の日本政府に対する規制緩和

構造改革などの要求事項が

びっしりと書き並べられた文書である。

(P.50)

 

前述しましたが

これぞ知る人ぞ知る日米関係の根幹ですね。

 

知っている人は諦めでしょうし、

知らない人は怒りがこみあげてくるでしょうか。

 

完全に内政干渉ですし、

日本政府は隠ぺいし、

跳ね返す気概すら持たないのですね。

 

アメリカ政府が日本の国民の利益を強調するとき、

それは目的を実現するための戦略に基づく方便に過ぎないことに、

わたしたちはもっと注意深くなるべきだ。

アメリカ政府の目的は一貫してアメリカ自身の国益の追求、

すなわちアメリカの選挙民やスポンサー企業にとっての

ビジネス・チャンスの拡大にある。

これは日米構造協議のときに限らず、

こんにちでもさまざまな局面において

あてはまる真理である。

(P.66)

 

主語が大きいので

アメリカ人もいろいろな考えの人がいるのでしょうけど

まあ一般論として捉えた場合は

その通りなのだろうなとは思いますよね。

 

このままでいいとは思いませんけど

拒否するリスクと、受け入れるメリットを相対的に考えて

結局は拒否できないということになってしまうのでしょう。

情けない限りですが…。

 

私はアメリカの浅はかさを

ことさらに揶揄するつもりはない。

ただ、生身の人間が運営するものである以上、

完全無欠の制度などは

そもそもどこにも存在するはずがないのであり、

従って自国の制度が優れていると主張して

他国の制度を見下したり、

ましてや自国の制度を一方的に押しつけたりする

権利はいかなる国にもないという、

至極穏当な道理に少しでも耳を傾けて欲しいだけである。

しかしアメリカの財界人は

その独善的としか言いようがない思考様式を

改めるつもりは毛頭ないらしい。

(P.105)

 

白人至上主義のような傲慢さは

常にアメリカ人は持っていると思います。

もちろんそうではないアメリカ人も少なくないのでしょうが

便宜上は傲慢と言っても過言ではないでしょう。

 

インディアンの征服に始まり、

ハワイ、日本を屈服させてきたわけですが、

その後はベトナムアフガニスタンイラク

大失敗をしてきました。

 

彼らも悩ましいでしょうね。

日本以外では上手く行かなかったと。

 

これで日本が反撃すれば…なんて

やっぱり無理でしょうかね。

 

自国の業者の商売がうまくいかないからといって、

他国の制度や商慣行が薄汚く腐りきっている、

と決めつけて糾弾する。

必要なら同盟国であろうと

盗聴システムを駆使してスキャンダルを暴き立て、

マスコミや世論を操作し、

独自のシステムを廃止させる。

(P.134)

 

まあ世界中で

こんなことをずっとやってきているわけですし、

軍事力というバックボーンがあるのですから

どれだけ傍若無人なことをしようが

誰も文句は言えないのでしょうね。

戦う覚悟がない限りは…。

 

特に日本に対しては

あまりにも卑劣な対応を取り続けているように思えます。

 

日本の法文化には、

前近代的で否定すべき面も確かにあるが、

その一方では、共生や協調といった、

これからの地球に生きていくうえで

不可欠な叡智を先取りしている面も見逃すことができず、

むしろ近代西洋型の司法制度の限界を

打開する手がかりや示唆を含んでいると主張している。

まったく、百パーセント同感だ。

だがアメリカ人は決してそうした目で日本をみようとしない。

実に厄介で迷惑な隣人を持ったものだ。

(P,.186)

 

何年掛かるのかはわかりませんが、

かつてのローマ帝国であったり

パックスブリタニカであったり、

いつかはアメリカも没落するのかもしれません。

 

そしてそれは自業自得なのでしょう。

願わくば地球規模で迷惑とならないことを期待します。

 

ノーベル経済学賞という

世界的権威を独占することで、

たんにアメリカの一学派のイデオロギーに過ぎない

市場原理主義があたかも科学的真理であるかのごとく

絶対化される仕掛けになっている。

英語、ドル、時価会計、英米法、そして近代経済学

すべてアングロ・サクソンの世界”文化”遺産ではないか。

(P.203)

 

確かにね…。

さすがに傲慢にも程があるでしょうか。

自国内でも争いがあるでしょうから

そろそろ痛い目に合いそうですが…。

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

この問題はおそらくメディアなどでは

全てとは言わないまでも

百も承知の事実だと思うんですね。

 

でもオープンにしない。

ジャニーズ事務所の問題と同じでしょうか。

 

都合が悪いことは隠ぺいする。

これもこの国の体質なのですかね。

 

主権国家とは何だろうか?

これは内政干渉ではないのか?

 

本書が発行されたのは2004年ですから

医療制度なども含めて

アメリカの要求は増すばかりでしょうね。

 

バイデン大統領も

岸田に増税を認めさせたと堂々と述べてましたし。

 

年次改革要望書」もアメリカは

WEB上で、日本語訳も含めて公開をしているんですよね。

 

隠しているのは日本側。

う~ん、今後どうなるんだか。

ちょっと心配ですな。

 

それでは、また…。

 

 

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