ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

官僚たちの夏

 

おはようございます。

 

医師のキャリアパートナー

転職・開業コンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

官僚という職種は

批判を受けやすいのだと思います。

 

実際に私自身も

官僚に対して不満を持っておりますし

特に震災後…に関しては

こいつらが日本をダメにしている…くらいに

考えてもいます。

 

ん?

前回のブログで

不満・不安・不平・批判・非難・否定を

他人にぶつけないようにしよう…

な~んて言うブログを書いたばっかりですが、

まあ個人を対象にしている訳ではないので

ご勘弁を…。

 

さて、そうは言っても官僚の事を

それほど知っている訳ではありません。

 

それどころか知らない事の方が多いです。

これは少し勉強が必要だなあと感じていました。

 

その第一弾として城山三郎さんの

官僚たちの夏」という本を読みました。

 

医師官僚医系技官

 

小説です。小説で勉強になるのか?という

ご意見もあるかと思いますが、

城山三郎さんの本は

かなりリアルに書かれていますので、

まあアリ!と考えます。

 

ついでに、この本は

多くの方に読まれている事と思いますし、

実は私もしばらく前にブックオフで見つけて

購入…

読みたい読みたいと思いつつ、

時間が過ぎていった次第でもあります。

 

なので、官僚が嫌いなら嫌いで

なぜ?という部分を明確にしなければ

いけないと自分自身に問い掛け、

ようやくこの機会に読んだ次第であります。

 

実は…、

恥ずかしながら全然知らなかったのですが

この本はドラマにもなっていたんですね…。

無知って恐ろしい…。

 

さて、読後の感想ですが、

まずさすが城山文学!というのでしょうか?

本当に面白く読めました。

 

城山三郎さんの本は

いつも一気に読めてしまうのですが、

この本も同様に

あっという間に読んでしまいました。

 

この本は旧の通産省を舞台としています。

なので経済小説という側面も強いです。

 

もうとにかく主人公が魅力的です。

 

話しの展開が早く、

リアリティに溢れています。

少し古い時代を書いているものの

まるで自分もその物語の中に

存在しているのではないかと錯覚してしまうほど

入り込んでしまいました。

 

そもそも時代背景が

違い過ぎる事はあるのでしょうが、

あまりにも主人公が魅力的過ぎて、

実際の官僚で、

こんな人はなかなかいないんだろうな~と

感じてしまいました。

 

少なくとも国を引っ張る者は、

この主人公のように私利私欲に走る事なく、

国家の数十年後を考え、

国のグランドデザインを実現する為に、

身を粉にして働かねばならないのだと思います。

 

ですが、現代の官僚の実態は

きっと、この主人公には遠く及ばないでしょう。

 

もちろん時代が違いますし、

善し悪しはいろいろあると思いますので、

一概には言えません。

 

その辺りの時代の変化についても

哀愁が溢れるほどこの本には書かれています。

 

ただひとつ理解したのは、

官僚という仕事は、選挙でいつ落選するか

わからない票ばかり気にする政治家と、

私欲を追求ばかりする企業家などに

挟まれている事だけは理解しました。

 

むしろ、官僚がだらしないという部分よりも、

官僚に権力がない事で

物事が進まない事もあるんだなという事が

わかりました。

 

まあ、いずれにしても、

この本はとても面白く、勉強になりました。

 

が、私の官僚についての勉強は

まだまだ続きますな…。

 

それでは、また…。

 

 

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