おはようございます。
毎日の読書が欠かせない
医療コンサルタントとして学び続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。
私はビジネスパーソンの1人ですから
できるだけ自分の心もコントロールして、
志高く、熱い思いで、
仕事をしたいと思ってます。
モチベーションが下がりかけている時には
そう、城山三郎作品です。
今まで何度助けてもらったことか…。
今回読んだ本は
【 男たちの好日 】です。
本書をピックアップした理由
『 男たちの好日 』
城山 三郎 日経文芸文庫 を読みました。
好日…。
いい言葉ですね。
以前に、「日々是好日」という映画を観ましたが
こちらも素晴らしかったです。
余談ですけど…。
世知辛い世の中ですけど、
みなさんもきっと毎日が
好日と言えるような生活をしたいと思うのです。
でも好日って
考えてみたら人によって
だいぶ違いそうですよね…。
私の大好きな作家である城山三郎さんが、
この好日をどう料理しているのか?
非常に楽しみにして
読み始めました。
目次
本作はありませんでした。
感想
もう大好きです。
城山作品…。
右上の検索欄に
城山三郎と入れてみて頂けると
わかりますように
私は今までもかなり城山作品を読んできています。
正直今までハズレはなく、
特に城山さんの「人」にフォーカスした作品が
いつも素晴らしいのですね。
本作品は、
主人公である牧玲睦、
牧の親友の花野木新作 、
牧の良きライバル玉岡龍之進、
この3人のキャラクターが
まさに三者三様です。
国家のために猛烈に働く牧、
風流を好む詩人の花野木、
効率的に銭儲けをする玉岡、
時に喧々諤々しながら
時に温かく交流する。
牧の死後の玉岡、
そして花野木の暮らしぶりは
ちょっと泣けてきました。
読後に知ったのですが、
本作品は戦前にアルミニウムを
遅れていた化学工業の分野で
世界の追いつき追い越せと
奮闘してきた男たちの物語なのですね。
国の柱になるのだ…という
主人公の口癖や思いが
難事業を完遂させたのでしょう。
こういう私利私欲のない
強く、高い「志」って
現代社会では見失いがちなだけに
とても貴重なものであると感じました。
私自身、社会に出て30年近くが経ち、
いろんなケースを見てきて思いますけど、
結局、大義がない事業って長続きしないんですね。
チャチャッと儲けて
バイアウトすることくらいはできますけど、
それこそ国の柱とか、
国の礎とか、
国家100年の…みたいな事にはまずならない。
そういう大義を持っている人は
本当に少ない時代だけに、
この小説は価値を持つように思います。
自分には無理です。
そんな能力も意欲もありません。
毎日生活できるだけの給料があれば充分です。
いわゆる草食系の考え方が増えているだけに、
困難を乗り越えて、
国家の柱になるという主人公の熱さや
大義はこの時代にこそ必要なのでしょう。
ちなみに本書内では
本書が書かれたのが1981年。
当時は永森さん率いる日本電産は
まだそれほど知名度が高くなかったのでしょう。
さすがの城山三郎さんも
小説の中で使ったのと同じ企業名の会社が
まさかこんなに成長するとは
予想もしていなかったのでしょうね。
評価
おススメ度は ★★★★☆ といたします。
城山作品は、
仕事へのモチベーションが
下がり気味な方には絶賛おススメです。
本書においても
主人公の牧の生き方、考え方に触れることで
何らかの熱いものが心に灯されるのではないでしょうか?
それと冒頭に書いた好日。
安らかに過ごせるよい日々。
よい日。
好ましい日。
張れて気持ちのよい日や平穏な日。
今私たちが最も考えねばならないのは
自分にとっての「好日」とは何か?
つまり幸福論であったり、
成功の定義ではないかと思うのですが、
要はひと世代前までは
社会的な目標が共有されていて、
その中のコマになれば
それなりの人生が送れたのですよね。
しかし現代は
社会的な目標が見失われ、
多くの人が共有する理想がない…。
それどころか価値観は多様化され、
個々それぞれが自己責任で生きていかねばならない。
私はだからこそ
ライフプランやキャリアプランを持って、
自分らしい人生を探すことをおススメしているのですが、
あなたの「好日」とは?という質問に対する
答えを持っているかどうかで
人生は決まっていくんじゃないかと思います。
ホントこういう事を
考えている人って少ないですから。
でもこういう事がないと
現代社会は生きにくいと思われます。
本書の登場人物たちは、
独自の「好日」を持っていて
ただ自分らしく邁進してきたのですね。
だからこそ困難を突破できたり、
周囲に惑わされなかったり、
道なき道を歩んでこれたのでしょう。
そんな人生論について
じっくり考えさせられた良書でした。
それでは、また…。
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