おはようございます。
医師が本業に専念できるように、
転職や開業をオーダーメードでフルサポートする
ジーネット株式会社の小野勝広です。
「不滅の子弟 絆の物語 長嶋と松井の20年」
柏 秀樹 こう書房 を読みました。
私の休みの日の日課のひとつに
娘と一緒に図書館に行くというのがあります。
毎週欠かさずに行っており、
常に新しい本を借りてきているのです。
特に娘は図書館で借りる事のできる10冊を
常にパンパンで借りていて
毎週入れ替えをしております。
そのついでに
リサイクル図書のコーナーを覗きます。
正直あまり読みたいと思う本はないのですが、
今回たまたま見つけたのが本書です。
長嶋さんは私の出身である
千葉県佐倉市のヒーローです。
全国的にもヒーローであるのですが、
同郷という事もあり
私もやっぱり憧れがあります。
そして巨人⇒ヤンキースと
名門で中軸を打ってきた松井秀喜。
どう考えても
イチローに継ぐ日本人バッターでは
最高部類に属する素晴らしい選手だと思います。
でも残念ながら
私は巨人ファンではなく(苦笑)、
最近スポーツ系の本を読んでないなあと思ったので
少し面白そうな本がタダでもらえたので
つい読み始めた程度だったんです。
ここで目次をご紹介します。
第1章 師弟の絆
第2章 師弟誕生
第3章 師弟の猛練習の日々
第4章 師匠の教えは技術より人間力
第5章 絆は永遠に…
第1章は2人が同時に
国民栄誉賞を受賞した時の話し。
これがお涙頂戴を無理強いしているような感じで
正直ウザさを感じつつ…
これは期待できないかな…と思っていたら…。
第2章以降で長嶋さんと松井さんが
こんなにも固い師弟愛を持っていた事を知り、
そうだったんだ…と新たな発見をしながらも
あっという間に
2時間掛からずに読み終えてしまいました(笑)。
まあこれといった何かがあった訳ではなく、
書籍として決して高評価できるような内容ではないのですが、
そこはミスターとゴジラという
人間的にも魅力のある名選手だからこそ
最後まで読めた…という感じです。
ただ2点だけ
頭に叩き込んでおきたい箇所がありました。
実際、長嶋はこういう。
「素振りは技術を磨くだけのものではない。
心を無にし、ひたすら振ることによって
精神の鍛練もなされる。
修行のようなものなのです。」
私自身も小学校の2年生から野球を始めて
大学卒業までずっと続けてきたからわかります。
素振りをする事で
バッティングフォームを固めるとか、
スイングスピードを速くするとか、
もちろん技術的な効果もあるのでしょうが、
これだけ振ってきたんだという自信であったり、
ある種の悟りのような心境になったりという
精神面も凄く大きいと思います。
昨今では精神なんて言うと
古臭いとか、軍国主義とか、根性論かとか、
ネガティブなイメージが付いて回りますが
私は生きていくには
精神面の充実は欠かせないと考えてます。
だからこそ長嶋さんの言う
精神の鍛練、修行という意味合いが
現代においても
かなり重要なのではないかと思いました。
もうひとつ、
「プロ野球選手で大事なのはデビューではないぞ。
引退してバットを置くとき、
いかに充実した野球人生だったかと思えることのほうが
もっと大切なんだ。
一時のファーム暮らしなどちっぽけなもんだよ。」
これは松井選手が巨人に入団した1年目。
開幕1軍の切符を掴めずに
2軍に落とされた時に
長嶋さんが掛けた言葉です。
結果的に2軍で経験を積んだおかげで
1軍に上がって大活躍をした訳ですから
長嶋さんの判断は間違っていませんでしたし、
松井選手にとっても良かったのでしょう。
ただ昨今では
結果を早く欲しがる若者が多い様に思います。
努力も、訓練も、経験もない内に
早くスポットライトを浴びたくてしょうがないんですね。
でもこれは誤りだと思います。
大事なのは最初ではなく最後です。
一時の成功などちっぽけなもので、
定年退職する時に
どれだけ充実した職業人生を送ってきたかが
問われるのではないかと思うんです。
実際に松井選手の引き際は
素晴らしいものでしたし、
きっと充実した野球人生だったと思います。
長嶋さんの教えを忠実に守ってきたからこその
成功だったのでしょうね。
本書で良かったのはこの2点。
そしてもうひとつ。
一流の選手はやはり人格者になるのでしょうか?
長嶋さんも、松井さんも、
紹介されるエピソードが実にいいんですね。
人として正しい。
だから一流になれたのでしょうが、
微笑ましく、羨ましく、見習うべき点があります。
全然期待せずに読み始めたのですが、
やっぱりスポーツ物から学べる所は少なくないですね。
おススメ度は ★★★★☆ といたします。
長嶋ファン、松井ファンには
おススメできますし、
そうでなくともええ話しや…みたいに
読める本でした。
それでは、また…。
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