ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる学ぶ人と育てる人のための教科書

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

リスキリングの必要性が叫ばれるようになり、

自分は何を学び直すべきか?

これから新たな何を学ぶべきなのか?

かなり悩ましく思っている方は

結構、多いのではないかと思います。

 

また、これからの時代、

今までの常識が通じなくなりつつある中で

自分の子供達にどんな教育を与えるべきか?

ここを難しく思っている方も少なくないでしょう。

 

私自身もその1人ですし

正解があるものとも思えませんし、

様々なノウハウを情報収集して

適宜、決めていくしかありませんよね。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる

 学ぶ人と育てる人のための教科書 】 です。

 

 

本書をピックアップした理由

『 0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる

 学ぶ人と育てる人のための教科書 』

落合 陽一 小学館 を読みました。

 

ほう、落合陽一さんが

教育論について語るのか?

 

こりゃ買いだなと

素直にポチっとしたのですが、

しばらくは積ん読になっていました。

 

我が国は30年間も給料が上がらない国であり、

増税社会保険料増と負担ばかり重くなっています。

 

このままでいいはずなんてありません。

 

しかし変わる気配は一向になく、

希望よりも失望に近い思いを持つ人は多いでしょう。

 

今までの教育制度におけるエリートの役割は

もう終焉を迎えないといけないと思うんですね。

 

世界から後れを取り、

新たな価値観にはアジャストできず、

まるで「鎖国」をしてきたかのような

絶望的な状況であると言っても過言ではないでしょう。

 

今こそ過去の常識に捉われない

斬新な考え方が必要です。

 

新たなエリートが待ち望まれます。

 

個人的には

落合陽一さんの著書にはそれがあると感じています。

 

目次

プロローグ 人生100年時代の「新しい学び方」とは

第1章 Q&A・幼児教育から生涯教育まで

   「なぜ学ばなければならないのか」

第2章 落合陽一はこう作られた・どんな教育を選び、

    どう進んで来たか、生成過程

第3章 学び方の実践例・

   「STEAM教育」時代に身につけておくべき4つの要素

エピローグ ライフスタイルとして楽しむ学びから生まれるイノベーション

 

感想

落合陽一さんは1987年生まれとの事ですから

2023年6月現在、35歳です。

 

この人は本当にスゴイ人だなと思いますし、

私よりも20歳近く年下なのですが

学ぶところが「大」だなとしみじみ感じます。

 

今まで落合陽一さんの著書は下記を読んできました。

 

ka162701.hatenablog.com

 

いずれも大いに勉強をさせていただきましたし、

本書でも素晴らしい学びが手に入りました。

 

この方は否定、批判、非難をしませんね。

だから読んでいて心地良いです。

 

基本的に第三者をリスペクトしていて

自分の考えを押し付けるのではなく、

こう考えてみたらどうかな?とか、

こんな事実もあるけど参考になるかな?と

一緒に考えるスタンスが非常に好ましいです。

 

また現在を知るためには

過去から学ぶべきというスタンスもお持ちで

歴史にも造詣が深く、

現代社会の抱える問題を

歴史という視点からアプローチする点も素晴らしいです。

 

本書は学ぶ人、育てる人へのメッセージですが、

私自身もこれからの学びが変化していきそうですし、

学んだことを早く誰かに伝えたいとも思ってます。

 

好影響の大きい書籍ですから

是非多くの方に手に取って欲しいですね。

絶賛、おススメいたします。

 

それでは恒例の私がグッと来た箇所をご紹介いたします。

 

日本の大学でディスカッションをしていても

議論が深まらないのは、

他の人の考えと自分の考えを反芻しながら

話しを聞くという習慣が少ないからで、

これは受験教育の弊害の一つではないかと僕は思っています。

(中略)

正解か不正解かだけで判断する教育を受けていると、

自分の意見に対する質問や別の意見は、

すべて自分の意見を否定するものであり、

その人への批判であると受け取ってしまいます。

(P.24)

 

日本人の議論下手は昔から言われますが、

今の教育制度が続く間は

なかなか改善は難しいかもしれませんね。

 

議論の先にあるものは

〇か×かではありませんからね。

 

それまで積み上げてきた価値観を捨てるには、

それまでの自分にこだわらない姿勢が大切でしょう。

現代の大学受験では多様性はほぼ求められません。

その一方で、大学入学後は非常に多様性のある価値観に向き合い、

それぞれ適合していかなくてはなりません。

すべてを忘れて大学受験に打ち込める一方で、

大学受験が終わったら

大学受験的な価値観とはきっぱり決別し、

先鋭的で多様性のある価値観にシフトできるような、

柔軟性の高い人が現状のいびつな環境では

大きく成長するのです。

(P.50)

 

受験制度の変革も

随分前から叫ばれていますが、

出された改革案も効果が期待できない

非常に陳腐なものになっているように感じます。

 

要は過去の制度で大人になった人では

これからの時代に通用する

改革案は出せないという証明でしょう。

 

早期の権限移譲が必要ですね。

 

今までは、多数派に属するのが

社会的な安定を得ることを意味していました。

そこでは既存の仕組みを

そつなく運用・管理できる人材が

エリートとされてきました。

しかし、それは人類普遍の原理ではありません。

今はフレームワークを作ってお金を稼ぐよりも、

ニッチな専門分野を持ち、

その専門的な知識を活かして何をしたいのか、

何ができるのか明確に伝えられる人も

同様に求められています。

オリジナリティと専門性を生かして、

自分だけのポジションを取りましょう。

自分の立ち位置を明確にすることで、

さらに自分の価値を生かすことができるでしょう。

(P.86)

 

エリートの定義が変わってきているのに

旧エリートが社会の上層部を譲らない。

 

既得権者はそう簡単に権力を手放しませんが、

これからの時代は権力自体が小さくなっていくでしょう。

 

個人としては未来を見据えて

時代を先取りしたキャリアを身に付けたいですね。

 

こうした標準的・均質的な能力を是とする社会構造では、

今、すでに始まっている計算機処理の進んだ

新しい計算機自然の時代を生き抜くことは難しいでしょう。

計算機のソフトウェア化にともなう限界費用の低下や、

高度化した金融システムによる

資本収益率の向上が進んだ現在の社会では、

ハードウェアと工場生産を中心とした

社会からの転換を行わない限り、

GDPを向上させることが難しくなってきています。

そして個人の生存戦略としても

何らかの資産を投資する資本家の側に回ることが求められます。

この資産とはお金に限らず、

能力やフォロワーや、

人的ネットワークや健康かもしれません。

(P.103)

 

お金は後から付いてきますし、

銀行や証券会社を通さずとも

クラウドファンディングのような

資金調達手段もポピュラーになってきています。

 

能力、フォロワー、人的ネットワークが

資産になるというのは頷けますし、

そこに健康が加えられるのが落合さんならではでしょうか。

センスの良さを感じます。

 

これはクリエイティブの本質に関わる話で、

アーティストにとっては、

どう評価されるか、

どう売れるかよりも、

アートを作りたいという

初期衝動のほうが重要だと思っています。

作ることよりも先に、

その分野のプレイスタイルに合わせることを考えていたら、

よいものはできません。

(P.137)

 

これはアーティストだけではなく、

これからの経営者もこうなるように思います。

 

後先が変わってくるというか、

やりたいことをやってたら儲かったみたいな

初期衝動の重要性が高まりそうです。

 

礼儀作法を重んじる日本では、

敬語を使いこなせることに重きをおきますが、

会話の中の論理については、

あまり訓練されていないと感じることが僕は多いです。

同じ言葉の問題でも、

敬語を知らないことと、

ロジックが通じないことは、

まるでレイヤーが違います。

ロジックが通じる人に

敬語を教えることは簡単ですが、

敬語が使えてもロジカルに話せるわけではありません。

ロジックが通じない人に

論理的な言葉を理解させることは

とても難しいのです。

(P.157~158)

 

古くさい価値観では

居場所を失うのだなとつくづく感じます。

 

ロジックよりも

敬語が優先される文化というのは

上下関係、上意下達など

昔の体育会系の悪い部分の踏襲のように思えますね。

 

同時に言語的な能力として身につけたいのは、

自分の頭で考えを深め、

それを言語化

つまり言葉にして話す能力です。

(中略)

「解釈」と「構築」のための訓練が必要なのです。

調べたり聞いたりしたことについて、

自分なりの思考をプラスし、

抽象的なこともできるだけ

わかりやすく言語化する習慣をつけるとよいでしょう。

これは知的生産者として

思考を続けるために必要な習慣の一つです。

(P.159)

 

自分の思っていることを

上手く言語化できない人は少なくありませんが、

「解釈」と「構築」がポイントのように思いました。

 

特に「解釈」ですね。

事象を解釈できれば言語化できるはずです。

言語化できないということは

まだ解釈できていないから

構築できないということではないでしょうか。

 

では、なぜアートを学ぶことが大事なのか?

それは、アートを学ぶことで

審美眼の多様さや普遍性、

文脈への接続性、

そして物事の複雑性を理解できるからです。

日常生活やビジネスはどんどんシステム化し、

巨大かつ複雑になってきています。

その巨大で複雑なシステムの中から

イノベーションを起こすには、

観察力を養い、今あるシステムや常識を疑い、

それを超えるための自分の文脈の構築や

審美眼を備えた深い思考が必要になります。

それが ”アートの要素” なのです。

(P.179)

 

ここは最もグッと来ました。

ビジネスにもアート志向が必要だと言われながら

なかなか上手く組み込めていないケースが多いでしょう。

 

それは巨大化と複雑性の中で

もがいてしまっているのかもしれません。

 

文脈への接続性。

ふむ、ここにヒントがあるように思います。

 

評価

おススメ度は ★★★★★ と満点といたします。

 

なぜ学ぶの?

どう学ぶの?

 

この問いに対するヒントが

本書には散りばめられています。

 

ああ、そう考えれば

勉強嫌いな自分でも学べるかも?とか、

なるほどそう受け止めれば

もっとシンプルに学べそうだな…などですね。

 

本書のヒントは

子供たちにの心にも響きそうです。

 

早速、私は娘と話してみようと思います。

いい聞き役に徹しながら

一緒に考えるスタンスを貫きます。

 

また部下への教育や後輩への指導などにも

とても参考になるところが多いと思います。

 

人生100年時代、

学びは永遠のように続くわけですから

どうせ学ぶなら

価値のあるいい学びをしたいですね。

 

それでは、また…。

 

 

*ジーネットTV 毎週新着動画をアップしています!

医師キャリア相談

*ZOOMキャリア相談を無料で行っています。

 

ジーネットが発信する情報提供サイトはこちらです!>
ジーネット株式会社 公式ホームページ
医療ビジネス健全化協議会<IBIKEN>ドクター向け情報提供サイト
ジーネット株式会社 <社長のtwitter>
ジーネット株式会社 <社長のfacebookページ>

よろしければ下記もポチっとお願いします!
      にほんブログ村 転職キャリアブログへ

診療圏調査バナー