ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

日本の聖域 アンタッチャブル

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

人の世とは何と難しいものでしょうか。

 

100年、200年、500年、1000年前と

あんまり変わっていないと言えるところも大きいです。

 

特に「悪」ですね。

悪い奴らはずっと似たようなことをしていて

権力を逆手にとって

自分たちの悪事だけは許されるように

狡賢く私利私欲だけを欲しています。

 

所詮、人間なんてそんなものとも言えますけど

江戸時代のお代官様と越後屋の悪事みたいなことが

今でもずっと続いているのはどうなのか?と。

 

喝!と誰かが一刀両断しなければなりませんが

硬骨な悪者は上手く立ち回り、

一部、断罪された人間はいますけど

また新たな悪者が誕生します。

 

いったい何なんですかね、人間って。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 日本の聖域 アンタッチャブル です。

 

 

本書をピックアップした理由

『 日本の聖域 アンタッチャブル

「選択」編集部 新潮文庫 を読みました。

 

2年ほど前に下記の本を読みました。

 

ka162701.hatenablog.com

 

本書はこちらの続編となります。

 

たまたまブックオフで見つけて

2冊同時に購入したのですが、

取り急ぎ1巻目を読んだので

しばらく放置してしまっておりました。

 

前作もかなりの問題作でしたし、

こういうジャーナリズム根性は嫌いではありません。

 

今回は何にどう斬り込むんだ?と

楽しみにしながら読み始めました。

 

目次

第1部 誰がための国益

厚労省「薬系技官」 薬害はまた起こる

児童相談所 虐待死防げぬ「社会の暗部」

★「法螺吹き」気象庁 誰も責任取らない「技官の園」

★新聞休刊日 「一斉は偶然の一致」で押し通す

東海道新幹線 「安全神話」に陰り

★犯罪被害者の会 「厳罰化」に走るのは果たして健全か

日本赤十字社 血液事業「独占」で利権の巣窟に

★米軍「横田空域」 返ってこない空

 

第2部 不実と惰性の連鎖

★偽装農家 日本の農業を蝕む元凶

公安調査庁 存在意義のない「無能官庁」

箱根駅伝 歪んでしまった「国民的行事」

★NHKと相撲協会 腐敗の「共同正犯」

★「地震予知」という大嘘 科学者の「良心」が問われている

原子力村 解体は至難

★「主犯GE」フクシマの罪 米政府を後ろ盾に傍若無人

世論調査 政治を劣化させる「魔物」

 

第3部 私欲のみがまかり通る

★福島を食い物にする「被曝医療」 御用学者のやりたい放題

記者クラブ制度 これでは真実は伝わらない

★利権と化した「除染事業」 まんまと焼け太る「原子力村」

★ままならぬ「尊厳死」 病院では安らかに死ねない

★「宝くじ」の闇 総務官僚が公然とピンハネ

★子どもたちの被曝 行政の無能で拡大する「人災」

東京大学地震研究所 狼少年どころか今や「恐喝屋」

★行政委員 利権と化した現代の「名誉職」

★在沖縄海兵隊 

 

感想

上記の目次をご覧になればおわかりの通り、

今回は医療に関するテーマが数件あるので

ただでさえ関心は高かったのですが

読んでいて心が痛む内容でしたので

ちょっと辛かったです。

でも、これが現実なんですよね。

 

薬系技官、日本赤十字社被爆医療、尊厳死

 

いずれも全てが全て悪いわけではないと思います。

しかし火のない所に煙は立たぬとも言いますし、

ある面ではこういった「悪」が蔓延っているのは

現実なのだろうなと思いました。

 

「選択」編集部の述べることが

完璧な真実であるとまでは考えていませんけど

丁寧な取材を積み重ねて

ある程度の確信を持っているでしょうから

明らかな間違いということはないでしょうか。

 

医療以外ですと

今回テーマとして取り上げられているものは

「行政」、「地震」、「福島」でしょうか。

 

つまりそこには「利権」があり、

一部の人間が強欲に独占しようとしている。

 

それが公務員であったり、

大学教授であったり、

政治家であるのですから

恥ずかしいにも程がありますね。

 

そんなにお金が欲しいのでしょうか?

別に生活に困っているわけではないでしょうし、

欲に負けて

私たち国民のお金を吸い上げるなんて

とても看過できるものではありません。

 

ごく基本的な「道徳」の問題ですよね。

子どもに背中を見せることのできない

恥ずべき大人が

社会の上層部に食い込み

私利私欲まみれの強欲ぶりを隠すために

立派な役職を持ち

表面だけ取り繕うような発言をし、

全く結果を出さないことに

実に腹が立ちます。

 

企業なら確実に排除されるでしょう。

 

分野は違えど

やってることはほぼ同じですから

しかも昔っから変わりません。

 

こういう人達を排除するための

社会の仕組みが必要であるのに

こういう人達だけが儲けるためだけに

法律があり、

出世するために魂を売り渡し、

そんな輩だけが旨い汁を吸い続ける。

 

先日、20代の方と話す機会があったのですが

未来に絶望していました。

 

私は正直愕然としましたし、

そんなに悲観しなくてもいいのにとも思いましたが

本書を読む限りは

これじゃ悲観するよな…と思わざるを得ないですね。

 

AIなのかな。

 

政治家の定数を減らし、

官僚の代わりに

AIで政策の立案や

法改正の案を作成し、

最後のところだけ

人格、人物に優れた

正しい価値観と判断基準を持つ

少数の人たちに最終チェックをしてもらう。

 

既得権を引き剝がし、

政治家、官僚、財界などを

一網打尽にしなきゃいけません。

 

ただですね…

歴史は繰り返すものなんですよね。

 

せっかく一網打尽しても

また新しい悪者たちが現れる。

 

結局、人間の「欲」というものは

時代が変われど

本質の部分で変えられないのかもしれません。

 

とても残念ですし、

大人の1人として情けない限りですが

若者や子供たちのためにも

こういう輩を少しでも排除して

何とか今より良い環境を

パスしてあげたいなと思います。

 

おそらく多くのまともな方々は

本書を読めば怒り心頭になるでしょう。

 

本当にヒドイ話しの連続です。

しかしこれが現実であり、

そう簡単に変えることができないくらいの

岩盤規制が存在するのですね。

 

私たちの清き1票で変えていかねばなりませんが

まあ立候補する人も

所詮は同じ穴の狢ですし、

そもそも選挙制度自体が

既得権に守られているわけです。

 

革命か…。

明治維新のように御一新するしかないですね。

 

1人ぐらい真っ当な権力者が

生まれてもいいと思いますけど

人間社会というのは何だかなぁ。

 

当初の志を失わせる仕組みまで

しっかり作られちゃっていますね。

 

このままではいけないと思うけど

できることはそう多くはありません。

 

まずは本書を読んで

知るところから始めないといけませんね。

 

少し古い本にはなりますが

是非、多くの方に手に取っていただきたいと

強く思います。

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

本当にロクでもない社会だと思います。

クソくらえですし、

早く死んでほしい人たちもたくさんいます。

 

善人ぶってはいるけど

所詮は私利私欲で動く恥ずべき人間が多いです。

 

でも、それだけではないんですよね…。

 

ここまで人に尽くせるのか?という

素晴らしい人も存在しますし、

心から尊敬できるほどに

立派な人格者もいらっしゃいます。

 

諦めることなく

少しでも良い社会を

未来に繋げていきたいですね。

 

それでは、また…。

 

 

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