ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

日本人の発想 西洋人の発想 ~新個人主義のすすめ~

 

おはようございます。

 

医師、看護師の人生の転機でお役に立つ

転職・開業コンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

「日本人の発想 西洋人の発想

 ~新個人主義のすすめ~」

加瀬 英明 講談社 を読みました。

 

医師キャリア発想

 

本書は昭和52年5月に発行されています。

ま、ひと言で言えば

古い本です(苦笑)。

 

実は著者である加瀬英明さんを

おススメして下さる方がいらっしゃって、

数ある著書の中から何を読もうかと悩み、

最も興味深そうなタイトルと考えて

本書を手に取った次第です。

そしたら古かったと…。

 

ですが古くても残っているものと言うのは

やはり語り継がれるべき何かがある訳で、

実際に本書にも学ぶべきエッセンスが

かなりありました。

 

まずは目次からご紹介します。

 

1、日本人の涙、西洋人の涙

 

2、酒か組織かためいきか

 

3、豊かさの見直し

 

4、軽井沢・夏の日本人学

 

5、小野田元少尉の変わり身

 

6、昭和が終わると

 

7、もしも東大がなくなったら

 

8、ロッキード狂想曲より

 

9、日本人のお陰参り

 

10、流行神にみる日本人の精神構造

 

11、対話の下手な民族

 

12、国際化の時代

 

ひと言で言えば

日本人論を客観的に語っているとなるのでしょうか。

 

まあその題材が小野田少尉であり、

ロッキード事件であり、

軽井沢の流行ですから、

今の20代、30代の方には何のこっちゃ…ってな

話しかもしれませんが

いや40代半ばの私にとっても決して

脳裏に鮮明に残っている訳ではありませんが、

逆に歴史を学ぶような感じで、

しかもそこには哲学や社会学などが

散りばめられていて

実に勉強になりました。

 

勉強と言えば…

日本人は集団を育てる事には長けているが

個人を育てる風土がないと

本書では書かれています。

 

残念ながら

これは現代でも

同じ課題を抱えていると思うのですが、

その理由として…

 

西洋では勉強するという言葉には、

「learn(他から習う)」と

「study(自分で究明する)」がある。

 

しかし日本語では1つになっており、

しかも習うに力点が置かれている。

 

つまり「study」自分で究明する事を

積極的にしないから

個人が育たないという主張には

なるほどと頷かされました。

 

着目しているテーマには古さを感じるものの

そこから導き出される課題は

この頃から現在も全く変わっていないんですね…。

 

何か愕然としてしまう部分もありますが

別に日本だから…という訳ではなく、

内容は違っても

諸外国もそんなものではないかと思うんです。

 

その意味では人間社会というものに

変に期待をしてはいけないのかな?とか、

我々日本人は日本人である事を

意識し過ぎなのかなとか、

いろいろ考えてしまいます。

 

ありのままを受け入れて、

その中から実現可能なものに注力して

個々ができる事をしていった結果としての

現代社会の構築なんだな…とも思います。

 

加瀬さんは外交や国際評論の専門家と

言われているようですが、

私には社会学者とか、

哲学家のような

鋭い分析が印象的に感じました。

 

いずれ他の著書も読んでみたいと思います。

もう少し新しめのものを…(苦笑)。

 

おススメ度は ★★★★☆ と致します。

 

最近はおススメ頂いたものを

積極的に読んでいます。

 

やはり食わず嫌いは良くないですね。

新たな発想、新たな学びが必ずあります。

 

一生勉強なんだなあ…と

つくづく思います。

 

それでは、また…。

 

 

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