ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

酔狂に生きる

 

おはようございます。

 

医師が本業に専念できるように、

転職や開業をオーダーメードでフルサポートする

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

「酔狂に生きる」

曾野 綾子 河出書房新書 を読みました。

 

医師キャリア酔狂

 

いや~、私は曾野綾子さんって好きだなあ。

この方の書く文章は肩肘が張っておらず、

適度なリラックスと

しなやかさを持っています。

 

その割には物事の本質を

「あら、ここにあったわ…」みたいに

サラッと触れて、

グサッと指していくので、

柔らかい文章とは裏腹に

結構ズシっと重い。

 

こういう感じが好きなんですね。

 

ご家庭の問題、

カトリック教徒で洗礼を受けている事、

アフリカとの出会い、

作家としての評価、

彼女の人生の様々な積み重ねが

言葉として出てくると

そういう観点はなかったな…とか、

なるほどその見方は面白い…とか、

とても学びになる点が多いです。

 

本書で曾野さんのエッセイ本は3冊めですが、

どれも甲乙つけがたい程の学びがあると

私は思ってます。

 

人間の基本

 

人間にとって成熟とは何か

 

おそらく数カ月に1冊くらいは

今後も読んでいくことでしょう。

 

本作は「酔狂」という、

これまたあまり使わない言葉が

タイトルになっています。

 

まあ酔狂に生きるなんて言うと、

アウトローというか、

不真面目とか、

人がやらない事とか、

何てもの好きな…というイメージがありますが、

まあ曾野さん自身が

ある種の酔狂な方なのでしょうね。

決して悪い意味ではなく…。

 

行き過ぎた平等主義や

あり得ない理想社会を目指す事が蔓延る

昨今の日本社会においては、

酔狂に生きるなんて言うと

目くじらを立てて何てことを!と

おっしゃる方もいらっしゃるのでしょうが、

いいんじゃないでしょうかね?

 

それくらいの心の余裕と、

個性を活かした社会を作らないと

今の生活水準は支えられないでしょうし

すでに危機的な状況に陥っている制度も

少なくありません。

 

年金、社会保障など、

下手したらパンクしそうですね。

 

もし私たち1人1人に酔狂に生きることが

楽しいとか、面白いとか、

これこそ生き甲斐だなんて

発想が持てると、

制度自体が変わってくると思います。

 

社会人として、大人として、

まともで、立派であることを

求められる現代社会において

実は酔狂な生き方というのは

アンチテーゼという意味合いだけでなく、

もしかしたら

ブレークスルーになるのかもしれないなあと

思いながら本書を読み終えました。

 

息苦しさを感じながら、

この世に幻滅しつつ、諦めて、

ただルーチンを生きる人生なんて

つまらないです。

 

時には酔狂に生きてみるのも

いいかもしれませんよ。

 

最後に目次をご紹介します。

 

第1章 危険や不安を承知で、自由を取れるか

 

第2章 人間の能力の限界など、たかがしれている

 

第3章 焼き尽くすほどの恋に溺れれば、必ず火傷する

 

第4章 安心して暮らせる保証などない

 

第5章 人生の選択は、損得で決めることではない

 

おススメ度は ★★★☆☆ と致します。

 

褒めつつ星は厳しい評価です。

 

テーマは非常に面白いですし、

かなり勉強になるエッセイも多いのですが、

これは出版社の問題なのでしょうか?

 

ちょっとピックアップするものを

誤っているような気がしてしょうがありません。

 

若干のズレや、

内容の薄いエッセイを含んでいるところが

残念に感じて、厳しめの評価をしました。

 

それでも読む価値はあると思いますし、

個人的にはそれなりに読んで良かった感は

持っています。

 

それでは、また…。

 

 

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