ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

黒衣の宰相

 

おはようございます。

 

医師の人生設計をベースにして

キャリアプランを元に転職や開業をご支援する

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

30代前半くらいの時に、

貪るように歴史関連の本を読みました。

 

数年続き、

さすがにある程度は読み切った感があり、

それ以降は時々読むくらいに落ち着いたのです。

 

なぜか今年は歴史から学ぶ事が自分の中で

再燃してしまったようです(笑)。

 

本日のブログのタイトルは、

『 黒衣の宰相 』 といたしました。

 

ジーネットブログ

 

本書をピックアップした理由

『黒衣の宰相』

火坂 雅志 幻冬舎 を読みました。

 

530ページの単行本…。

何だかチャレンジしたくなったんです(笑)。

しかも黒衣の宰相と呼ばれた金地院崇伝が主役。

 

徳川家康に仕えた政僧くらいの知識しかなかったですし、

我が国の歴史上最も平和が続いた江戸時代が

どのようにして築かれたのか?

これを徳川家以外の人を通して

学びたかったというのもあります。

 

仕事柄というのもあるのかもしれませんが、

ここ数年、私の中の学びのテーマとして

・人を知る

・社会の仕組みを知る

この2つを重点項目として意識しています。

 

歴史はこの両者を学ぶに最適ですし、

戦国期や幕末から明治維新といった

激動期ではなく

平和の基礎を作ったこの時代を学びたくて

本書を読み始めたのでした。

 

目次

海鳴り

京の雨

雌伏

恋の闇

家康

昇る月

再会

女忍者

駿府の嵐

異国日記

風雲二条城

貴船

国家安康

駆け引き

大坂の陣

紅蓮の炎

たまゆら

新しき世

修羅の道

 

感想

読後のひと言…「お見事!」です(笑)。

いや~見事に金地院崇伝を書き上げてくれております。

 

実に爽快な気分ですし、

読んで良かったとしみじみ思いますし、

どちらかというと悪役とされる事が多い崇伝を

スクエアな視点で描き切ってくれた事に

拍手を贈りたいです。

 

生れは武家の一色家。

室町時代幕臣だったが、

織田信長足利義昭を追放した事により

一色家も没落。

 

よって崇伝は

武家の生まれではあるものの

南禅寺に預けられ出家。

 

しかしただの僧侶で終わりたくない崇伝は

明に渡る事を挙行するも失敗。

 

南禅寺の長老に睨まれて

悶々とした日々を過ごすも

圧倒的な勉強量、知識をバックボーンに

南禅寺の住職に出世。

 

それでも飽き足らない崇伝は

豊臣秀吉が亡くなり

徳川家康に実権が移る中で

上手く徳川家に近づき幕政に参画。

 

その後は外交事務を担当しつつ

江戸幕府内で順調に力を発揮し

伴天連追放令武家諸法度禁中並公家諸法度

諸州諸本山法度などの重要な政策立案に関わり

あの有名な大阪の陣のきっかけとなった

方広寺の鐘銘に書かれた国家安康、君臣豊楽を

探し当てたのも崇伝だとか…。

 

家康に重宝され

老中をもしのぐと言われた崇伝の力。

 

しかし家康死後は

南光坊天海との争いに敗れ

一時下野したがすぐさま復活。

 

誰に嫌われようが、

憎まれようが、

徳川幕府の支配体制を強化する為に暗躍し、

結果的には平和的法治国家の礎を築いた崇伝。

 

様々な人との出会いと別れ。

沢庵和尚との反目。

天海との主導権争い。

板倉勝重や本田正純らとの友情。

紀香との恋。

豊臣家との折衝。

 

もう息もつかせぬような展開の連続で

一気に読んでしまいました。

 

金地院崇伝を通して、

人を学ぶ、社会の仕組みを学ぶという目的が

充分に果たせて大満足です。

 

まあ江戸時代の仕組みですが、

人間模様は現代でも充分に通用すると感じました。

 

評価

おススメ度は ★★★★★ と満点といたします。

 

実は私にとって火坂雅志氏の著書は初めて読んだのですが、

う~ん、読みごたえバッチリ。

他の作品も読みたくなりました。

おススメ本などあればお教え下さい~。

 

それでは、また…。

 

 

<歴史本について書いた過去記事もご覧下さい!>

佐々成政 悲運の知将

徳川家に伝わる徳川四百年の内緒話

ダライ・ラマ自伝

 

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