ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

藤堂 高虎

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

どう生きていくか?

 

今の時代って

個々がどう生きるべきかという

「哲学」の部分が

本当に問われていると思うんですけど

別にどこかに「答え」があるものではありませんし、

何かの教科書に書いてある問題でもありませんよね。

 

人類は「哲学」という

素晴らしい学問を紡いできてはいますけど

正直、ごく一部の人しか

興味を示すことはないんじゃないでしょうか。

 

何を考えて

どう生きていくか?

 

本来的には

私たちはもっと自分に問うていかねばなりませんが

忙しい毎日のなかで

何となくスルーしてしまっています。

 

でも現代社会は…

またこれからの社会は

どう生きていくか?が

メチャクチャ問われているのではないか。

 

個人的には強くそう思っているのです。

 

それをどこで学べばいいでしょうか。

賢者は歴史に学ぶ。

 

私は「歴史」のなかには

確実に学ぶところがあると考えているのですが

果たしていかがでしょうか?

 

今回ご紹介する書籍は、

【 藤堂 高虎 】 です。

 

 

本書をピックアップした理由

『 藤堂 高虎 』

村上 元三 人物文庫 を読みました。

 

当ブログの読者さまは

すでにご存じ方と思いますが、

私はこの「人物文庫」シリーズが大好きです。

 

ka162701.hatenablog.com

 

書評を書くようになる前から

何冊もの人物文庫を読んでおりまして

ざっと本棚を確認しましたところ

100冊に近いくらい読んできているようです。

 

とはいえまだまだ未読の本もありますし、

最近は「新人物文庫」にも手を出していますので

積ん読本棚にも数冊積みあがっています。

 

その中でも

今回は「藤堂高虎」をピックアップしました。

 

とても興味深い武将ですし、

個人的にはわりと好きな人物でもあります。

 

歴史小説とはいえ

どんなトピックスがあるのかを

楽しみにしながら読み始めたのでした。

 

目次

 

 

 

 

感想

藤堂高虎…面白い。

現代を生きる我々も学ぶべき

サバイバル戦略をお持ちの方です。

 

私がこれまでに持っていた

藤堂高虎のイメージは…

 

・すこぶる「武」に優れた武者

・次々と主君を変えた

豊臣秀長がブレークスルーになった

・城作りの名人

・藤堂家は幕末まで続いた

 

こんな感じになりますが、

本書を読むことで

このイメージ自体は間違いがなかったことが

再確認できたとともに

それぞれのトピックスを知ることができて

非常に興味深く読むことができました。

 

あくまでも結果論ではありますが、

藤堂高虎は激動の時代を

本当に賢く生き延びたと言えるのですよね。

 

次々と主君を変えて

浪人していた期間も長いのですが、

とても興味深いことに

それが現代社会で言う

「キャリアアップ」に繋がっているのですね。

 

それが豊臣秀長との出会いに繋がり、

そのまま豊臣秀吉

そして徳川家康へと展開していくわけで

高虎個人ではなく

藤堂家が生き延びた大きな要因になったわけです。

 

高虎の父親は

藤堂家を繫栄させることを願っていたのですから

父の希望も

想像以上に応えることができたとも言えるでしょう。

 

この時代の他の武将を見ると

藤堂高虎以上に登り詰めた人物は

他には見当たらず

「運」の問題もあるのかもしれませんけど

「運」を引き寄せるだけの考え方を

藤堂高虎は持っていたのでしょうね。

 

この考え方については

現代を生きる我々にも大変に参考になります。

 

大きな方向性としての

キャリアプランを掲げて

具体的なキャリアパスを愚直に実行していく。

 

戦国時代のように

大混乱のなかを生き抜いたのですから

ある意味では現代よりも

難易度は高かったと思われます。

 

なぜ生き延びることができたのか?

 

藤堂高虎の人生から学ぶことで

それを現代に応用し、

自分自身の生き方を

より良くすることは可能な気がします。

 

高虎は徳川家康

戦に強いだけの輩じゃないなというようなことを

言わせているのですが、

ここが大きなポイントなのでしょうね。

 

営業ができるだけじゃない。

マーケティングに強いだけじゃない。

事務スキルが高いだけじゃない。

 

上司にこう言わせるビジネスパーソン

きっとこの先も有望なのだと思います。

 

ところが昨今では

同一労働同一賃金」が叫ばれるようになり、

おまけに「ジョブ型雇用」が

求められるようになってきています。

 

あくまでも私の個人的な見解ではありますが

この流れのなかでは

藤堂高虎のような人物は出てこなくなるでしょう。

 

個人にとっては

キャリアを制限されるようになりますし、

可能性に蓋をしてしまうことにならないでしょうか。

 

同一労働をしたって

人によってパフォーマンスは

大きく異なると思われますし、

それを同一賃金にしてしまうことによって

できる人ほどモチベーションを下げることになりそうです。

 

藤堂高虎のような人物であれば

こんな環境じゃやってられんと

何度も主君を変えてきたように

あっという間に職場を去りそうな気がします。

 

もしジョブ型雇用のように

ある専門分野に特化した仕事を

藤堂高虎がしていたら

豊臣秀吉・秀長、徳川家康

果たして重宝したでしょうか?

 

そんな武将は他にも多かったでしょうし、

まして「武」だけの武将は

はいて捨てるほどに存在していた時代ですよね。

 

「武」にも強かったけど

それにとどまらず

ハイブリッドであったことが

藤堂高虎が生き延びた要因のひとつでもあり

藤堂家が存続し続けたことに繋がるでしょう。

 

これは藤堂高虎の生き様が

今で言う「サステナビリティ」を

実現させたのだろうなと思うのです。

 

当時と現代を単純に同列に扱うのは

不適切かもしれませんけど、

選択肢のひとつとして受け入れたり

決断のヒントにしたり

自分の考え方をブラッシュアップするためにも

一考の価値ありではないでしょうか。

 

もともと私自身が

同一労働同一賃金

ジョブ型雇用には懐疑的で

これは欧米の労働環境の歴史を見れば

歴史的な繋がりとして理解はできるのですが、

我が国にはそぐわない気がしてしょうがありません。

 

グローバリズムのように

我が国の大事な歴史的な繋がりを

破壊してしまうのではないかと心配です。

 

ハッキリ言ってしまえば

大企業だけが得をする仕組みであり、

自民党政権と財界が結託をして

甘い汁を吸おうとしているだけと感じます。

 

メディアは広告費をあてにして

提灯記事を書くだけですし、

私たち個々がそれを見極めていかねばなりませんね。

 

私たちは

足軽のような発想ではなく

藤堂高虎のように考えて行動していかねば

バカな主君に翻弄されるのではないでしょうか。

 

本書を読んで

こんなことを考えました。

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

もうひとつ藤堂高虎の人生で特筆すべきなのは

城作りの名人となったことだと思います。

 

戦国の世が終わり

平和な江戸時代となった時に

これが大きな武器となり

徳川家康に重宝をされたのですね。

 

華麗なるキャリアチェンジとも言えるでしょうか。

 

意図していたのか

偶然の産物なのかはわかりませんが、

確実に藤堂家の繁栄の礎となったでしょうね。

 

今で言う「リスキリング」とか

「リカレント」とも言えそうです。

 

きっと人それぞれ思うことは違うでしょうけど

藤堂高虎の人生に触れて

今を生きる知恵やヒントを手に入れることが

できちゃったように思います。

 

それでは、また…。

 

 

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