ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

健康を食い物にするメディアたち ネット時代の医療情報との付き合い方

 

おはようございます。

 

医師の人生設計をベースにして

キャリアプランを元に転職や開業をご支援する

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

藁にも縋る思いで

偽りの情報に飛びつく私たち…。

 

宣伝広告と医学情報を混同して

垂れ流すメディア…。

 

情報収集を容易にしてくれたWEB環境…。

 

便利になったのは確かですが、

私たちは情報リテラシーを身に付けないと

危険な目に合ってしまう時代なんですよね…。

 

本日のブログのタイトルは、

『 健康を食い物にするメディアたち 』といたしました。

 

医療情報メディア

 

本書をピックアップした理由

『 健康を食い物にするメディアたち

  ネット時代の医療情報との付き合い方 』

朽木 誠一郎 ディスカヴァー携書 を読みました。

 

かなり話題になってますよね…本書。

 

例のWELQ問題を最初に気づき、

取り上げた著者が

満を持して執筆したようですから、

こりゃ読まんとアカンでしょう!と思い、

手に取ったというのがひとつ。

 

それともうひつとはメディアに関しては

私自身も疑問に思う所が多く、

新聞、雑誌、テレビ、ラジオなどの既存メディアと

WEBという怪物のような新しいメディアが

どう融合していくのか?に関心があり、

WEBメディアの第一人者である著者にも興味があって

本書を読み始めたのでした。

 

目次

第1章 健康になりたい人とそれを騙す人

第2章 ネットメディアと既存メディア、分かれた明暗

第3章 クロを切り捨て、グレーを探る

第4章 それでも私たちは、「医療デマ」に巻き込まれる

第5章 ネット時代の医療情報との付き合い方

 

感想

率直に言って

非常に「タメ」になる内容です。

本書は1人でも多くの方に

手に取って欲しいです。

 

きっと医師をはじめとした医療従事者も、

医療業界でビジネスをしている人たちも、

一般の方々もかなり参考になる良書だと思います。

 

いかに私たちが日常的に嘘、偽り、デマ、

不正確な医療情報と接しているのかがよくわかりますし、

それがなぜなのか?についても納得できます。

 

またこういった事態に対して

どう対処すべきかも

大変にわかりやすく書かれています。

 

医療情報を5W2Hで見極めようという発想は

誰にでもできそうですし、

効果的であるようにも思いました。

 

私自身も

今まで多くの健康本や

健康ニュースを読みましたが、

心から信じて良いと思えるものは

まあ半分もなかったですね。

 

ダイエット関係などは特にそうでしょうか。

 

企業や医療機関が売りたいが為にする宣伝広告と

健全なる医療情報は

しっかりと自分の中で分類しないと

いつか痛い目に合いそうですし、

実際に合ってしまった方も少なくありませんね。

 

やはり情報リテラシーを身に付ける事は

自分や家族を守る事にも繋がりますし、

必須のスキルと言えるのかもしれません。

 

売れれば勝ちという誤ったマーケティング

もっと問題視されない限りは

まだまだ偽情報は蔓延するでしょうから

本書を読んで早急に身に付けた方が良さそうです。

 

そしてそして…

本書の最も興味深かったのは

やはり巷を騒がせた「WELQ問題」でしょう。

 

発端となる動きを見せた著者が、

今だからこそ語れる…という感じに

赤裸々にこの問題の流れを教えてくれます。

 

非常に読み応えのある1冊でした。

 

評価

おススメ度は ★★★★★ といたします。

 

本書の良いところは、

冷静さと客観性を失っていない所です。

 

WELQ問題にしても、

著者はもっと自慢するのかと思ってましたが、

まったくそんな所は見当たらず、

むしろ問題提起をし続けている所が優れていますね。

 

それともうひとつ私が感じたのは、

本書は医療の本質について

かなり良い感じで突っ込んでいると思います。

 

医学の本質ではなく、

医療の本質です。

 

医学は医師をはじめとした専門家でないと

なかなか理解できません。

 

しかし医療については

私たち一般人も充分に理解できるものだと思います。

 

もちろん医学の部分を

専門家の力を借りながら…というのが

大前提ではありますが、

私たちは情報リテラシーを高めるとともに

医療リテラシーも身に付けるべきではないでしょうか?

 

別に難しい医学を知る必要はないんです。

それは専門家を頼ればいいのです。

 

ただ幅広く医療を知る為には、

本書のような啓蒙書を読んで、

医療って何だろう?という簡単な問いに

自分ならではの答えを持って、

専門家とタッグを組むのが良いと思います。

 

ひと昔前とは違って、

医師はお医者様ではなく、先生なのです。

 

お医者様ではないからと言って

クレームを言ったり、

ちょっとしたミスで訴えるのはおかしいです。

 

あくまでも専門家、先生として敬い、

パートナーシップを組むのが良いと思います。

 

そういう良好な関係性を築く事も

病気やケガと戦う為には必要ですからね。

 

本書は実にわかりやすいですから、

一般の方でも充分に理解できると思います。

 

また医療業界で仕事をする

ビジネスパーソン諸氏は

是非とも読むべき内容です。

 

それでは、また…。

 

 

<メディアについて書いた過去記事もご覧下さい!>

メディアが崩壊と言うものは崩壊しない!?

宣伝広告と情報提供の違い?

「マスメディアの横暴さ」と「大衆のモラルの低さ」

 

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