ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

武神 八幡太郎義家

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

私の性格的な問題だと思うのですが、

人と同じことをするよりも

どうも人と違うことをしたがる傾向が強いようです。

 

「あまのじゃく」とでも言うのか…

「へそまがり」と言うのか

「ひねくれもの」なのか、

ブルーオーシャン」が好きなのか

「ニッチ」な領域に魅力を感じるのか、

逆張り戦略」が性に合うのでしょうか。

 

NHKの大河ドラマ

今年は「どうする家康」ですね。

 

家康好きの私としては興味津々ではありますが、

おそらく観る暇はないでしょう(苦笑)。

 

ここ数年を考えたって

せっかくの歴史好きがもったいないですが、

最初から最後まで割と観たのは

新選組」と「西郷どん」くらいでしょうか。

 

昨年は「鎌倉殿の13人」が

かなり話題になっていましたけど

ほとんど観ることなく

いつの間にか終わってしまってました…。

 

さて、鎌倉時代と言えば

源頼朝征夷大将軍となり鎌倉幕府を開きました。

 

その後、頼家・実朝と将軍職は継承されますが

残念ながらあっという間に権力は

執権である北条氏に渡ってしまうのですね。

 

このあたりが大河ドラマになったわけですが、

「へそ曲がり」の私はなぜだかわかりませんが、

頼朝や頼家・実朝や北条氏ではなく

この人を読みたくなったのです。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 武神 八幡太郎義家 】 です。

 

 

本書をピックアップした理由

『 武神 八幡太郎義家 』

桜田 晋也 人物文庫 を読みました。

 

前述したように

「鎌倉殿の13人」からインスパイヤされて

辿り着いたのが「源義家」でした。

 

なかなかの「ひねくれもの」ですね(笑)。

 

随分と前に購入して

ずっと積ん読になっていたのですが、

いつか読もうと思いつつも

ちょうどよいきっかけがなくてですね、

それが「鎌倉殿の13人」が

よし今だというきっかけになるという

これぞ「逆張り戦略」というところでしょうか(笑)。

 

源義家は「八幡太郎」とも呼ばれ、

またの名を「坂東太郎」、「武神」です。

 

時は平安後期、

武士が力を持ち始めた時代に登場しました。

 

源氏と言えば

100人中99人は「源頼朝」か「源義経」を

思い出すのではないかと思うんです。

 

それが普通ですし、多数派です。

でも、なぜか私にとっては「八幡太郎義家」。

 

いいんじゃないですか、

こういう人がいても…。

 

とは言えそんなに詳しいわけでもなく、

源頼朝足利尊氏の祖先であり

東北での戦いで活躍したというくらいしか知りません。

 

これはせっかくの機会ですし、

いいきっかけとも考えて

楽しみにして読み始めたのでした。

 

目次

一 若葉の章

二 篝火の章

三 白龍の章

四 雪解けの章

五 落日の章

六 梅花の章

七 野火の章

八 沼の章

九 散花の章

後書

解説

 

感想

いや~歴史の面白さをまざまざと感じました。

 

鎌倉幕府と朝廷との軋轢は

もうこの頃から始まっていたのですね。

 

藤原道長が朝廷を牛耳っていた時代に

義家の祖父である源頼信

父である源頼義

平忠常の乱を平定し、

武力が認められつつありましたが、

それはあくまでも朝廷の手先として

朝廷の言うことを効かない勢力を

武力でガツンと潰していく。

 

それが義家の父、頼義の時代も続き、

奥州の安倍氏の争乱を治めに行くものの

阿久利川事件から前九年の役に発展してしまいます。

 

頼義は再三に渡って

朝廷に対して援助を求めますが、

なしのつぶてが続き、

信頼関係はないも同然。

 

安部氏との戦いは

清原氏が援軍となってくれたことから

ギリギリ薄氷の勝利を収めるものの

朝廷からは大した恩賞も出ずに

頼義はこれまでの戦いで命を失った人々のために

鎮魂の日々となる余生を過ごします。

 

いよいよ源氏の棟梁となった源義家

 

安倍氏との戦いでも父の右腕として大活躍して

都でも評判になっていましたが、

奥州を任せた清原氏に反乱の素振りがあり

朝廷の依頼を受けて再び奥州に赴任します。

 

これに想定外の出来事が頻発し、

大規模な後三年の役に発展してしまいました。

 

相変わらず朝廷からの支援はなく、

孤軍奮闘するなかで

何とか勝利をもぎ取って凱旋したものの

何と恩賞は全くなく、

それどころか義家を排除する動きまで出てくる始末。

 

父である頼義と同様に

朝廷に恭順しながら

憤る家臣をなだめる義家。

 

ようやく晩年に白河法皇に認められて

正四位下に昇進し、院昇殿を許されますが、

これは何と後三年の役から10年後のこと。

 

と、まあざっと簡単にまとめてみましたが、

率直に申し上げますと

よくまあここまで耐え忍んだものです。

 

頼義、義家ともに

武力を使って朝廷にプレッシャーを掛ければ

もっと早く認められたのではないかと思います。

 

そういう選択肢を取らなかったのが

源氏ならではなのかもしれませんし、

結局、これは頼朝、義経の時代にも

繋がってしまうのですね。

そしてそれが「鎌倉殿の13人」となっていく。

 

歴史って繋がりの連続です。

 

私たちが子供のころ、

出来事の年数を覚えたり、

戦いの名前を覚えたり、

人物名を覚えたりすることを求められてきましたけど

本当の歴史の面白さ、

また歴史から学ぶべきことは

そんなものではありません。

 

しかし摂関政治とはヒドイものでした。

 

天皇の代わりに政を行うのは良いとしても

所詮、私利私欲のための政治ですなのですね。

 

でも、よく考えてみれば

この頃の藤原氏もそうですし、

その後の平氏も同様に

もっと言えば戦前戦中の軍部もそうでしたでしょうか。

 

いや現代にも続いていると

言わざるを得ないのかもしれません。

 

天皇を利用する勢力が出て、

強い天皇が出て、

争いが起こって、

疲れ果てて治まって…

この繰り返しのように感じます。

 

これが義家の頃からずっと続いており、

武士勢力の勃興期に直面した義家は

前例がないだけに対処に困ったことでしょう。

 

ただ父の頼義も、義家も、

忠実に、誠実に、役目を果たしたという点は

注目に値すると思います。

 

おそらくこの姿勢が

頼朝や義経にも影響したのではないでしょうか。

 

なんて、これは私の妄想ですけど

中世史の始まりのような時代に活躍した武将として

源義家の名はもっと知られていいのではないかと思います。

 

ところが資料が少ないらしいです。

 

その意味では著者はこれだけの物語を

よく書いたもんだと驚きますが、

もっと具体的な史実が明らかになると

さらに義家の価値が見直される時期も来るんじゃないかと

楽しみにしております。

 

天下第一の武勇の士と謳われた

八幡太郎義家の生き方、生き様の一端を知ることができて

かなり満足しました。

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

なかなか読み応えのある歴史小説であり、

源氏の根っこのようなものが知れて良かったです。

 

朝廷に背くことはあっても、

源氏には背くな。

 

これが坂東武士団の合言葉となっていたそうですが

後世、源頼朝が旗を挙げた時に

一気に馳せ参じたのは義家のお陰と言えるかもしれません。

 

本書を読んで、

まあフィクションではあるものの

おそらく史実にはできるだけ忠実に書かれており、

そんな八幡太郎義家の人柄や人格が

私はすごくリスペクトできました。

 

途中で投げ出したり、諦めたり、

ブチ切れたり、ブレたりせずに

武家の棟梁としての矜持を持ち続けた義家。

 

それこそ武士は食わねど高楊枝の原型とも言えそうな

高潔な人生を歩んできたのですね。

 

ここから鎌倉、室町という時代を経て

戦国時代に突入するわけですが、

摂関政治武家政治の対立が根本的な要因であり、

すでにこの頃からその気配はあったと思うと

歴史の流れの偉大さというか、

賢者は歴史を学ぶという意味合いが

とてもよくわかりました。

 

八幡太郎義家、おススメです。

 

それでは、また…。

 

 

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