ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

龍馬史

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

賢者は歴史に学び、

愚者は自らの経験に学ぶ。

 

随分前にこの言葉と出会い

私自身の頭に叩き込まれました。

 

歴史って

別に日本史とか世界史だけではなく

もっと身近な歴史でいいと思います。

 

もちろん日本史や世界史も重要ですから

多くの知識を身に付けたほうがいいですけど

先輩社員の歴史とか

在籍している職場の歴史とか

職業や職種の歴史とか

そういうものも学ぶ対象になりますよね。

 

要はオレはオレはと

自分のことばっかり考えるのではなくて

そこに客観性を持つために

「歴史」というファクターを

意識することが大事になりそうです。

 

今だけカネだけ自分だけ。

 

いかにそこから自分を遠ざけて

真っ当な道を歩んでいくか?

 

価値観や判断基準に磨きを掛けて

自分自身をより良い道に乗せたいところです。

 

その意味では歴史はキャリアや人生においても

「超」重要ですよね。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 龍馬史 】 です。

 

 

本書をピックアップした理由

『 龍馬史 』

磯田 道史 文春文庫 を読みました。

 

坂本龍馬と言えば

やっぱり司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」が

最も知られているのでしょうか。

 

私自身も20代の後半くらいに

貪るように読んだ記憶があります。

 

文庫で全8巻。

この頃の私にはかなり荷が重かったのですが

不思議と一気に読めました。

 

あくまでも歴史小説ですし、

概ね史実と言えるのでしょうけど

司馬遼太郎さん特有の歴史観

いわゆる司馬史観も内包されてはいると思います。

 

それでも純粋に面白かった。

まさに江戸時代の終焉から

明治維新までの通史が

魅力的な人物たちを中心に

ダイナミックに描かれていたと言えるでしょう。

 

たくさんの友人たちにおススメしましたし、

私自身も仕事を引退したら

もう1度読み直そうと思って

大事に本棚にしまってあります。

 

私の坂本龍馬に対してのイメージは

時代を動かした稀有な人物であると評価していますけど

個人的な好みで言えば西郷隆盛なんですよね。

 

坂本龍馬のファンは多いので

ちょっと申し訳ない気持ちになりますけど

優先度としては最高レベルではありません。

 

とはいえやっぱりスゴイ人ですよね。

それは認めざるを得ません。

 

本書を見つけた時は、

磯田さんが坂本龍馬を語る!と思って

即購入いたしました。

 

どんな切り口で

どのように坂本龍馬を磯田さんは評価しているのか。

 

メチャクチャ興味が湧いてきまして

すぐに読み始めた次第です。

 

ちなみに磯田さんの著書も

だいぶ読み込んできました。

 

どの作品を勉強になりますし、

とても面白いので

今後も読み続けていくと思います。

 

ka162701.hatenablog.com

 

目次

第1章 自筆書状から龍馬を知る

第2章 龍馬、幕末を生きる

第3章 龍馬暗殺に謎なし

 

感想

率直に言って

とてもわかりやすくて

ゴチャゴチャさせずにシンプルで

大変に面白く読めました。

 

司馬遼太郎さんの竜馬がゆく

全8巻という大作でしたが、

本書はたかが200ページ強の1冊ですから

内容の濃さは適わない…と思うじゃないですか。

それが適ってしまうのが

磯田さんのスゴイところです。

 

第1章の「自筆書状から龍馬を知る」では

現存している坂本龍馬の手紙から

龍馬の人となりや性格を分析しつつ

当たり前とされている史実に疑問を投げ掛けます。

 

こういう生の声というか

リアルな情報を丹念に取り上げるのは

磯田マジックと言えるでしょうか。

 

第2章の「龍馬、幕末を生きる」では

江戸幕府の崩壊から明治の移る激動の時期を

わかりやすく丁寧に教えてくれます。

 

このあたりは竜馬がゆくには

分量としては当然適わないのですが、

なぜか磯田さんの筆力は

たったの1行が1ページ分のように感じ、

なぜか充分に満足できるレベルに仕上げてくれます。

 

第3章の「龍馬暗殺に謎なし」は特筆すべき

充実の章となっています。

 

ネタバレになりますので

ここでは書きませんが

何と磯田さんは龍馬暗殺の犯人を

ズバリと述べているのです。

 

おお、大丈夫なのか?と

個人的には思いましたし、

どうなんでしょう、

学術界ではまだ喧々諤々の議論に

目途は付いていないと思うんですね。

 

しかし磯田さんは状況証拠から

これ以外は考えられないと明示して、

その理由を丹念に説明しています。

 

いやあ、わたしゃもう興味津々で

思わず夢中になって読んでしまいました。

 

いずれ決定的な文献などが

出てきたりもするのかもしれませんけど

磯田さんが言うと信憑性がありますし、

私の予測と合致していたので

非常に嬉しく思っちゃいました。

 

坂本龍馬

磯田さんが書くとこうなるんだと

実に、実に面白く読むことができて

大満足の1冊となりました。

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

満点でもいいんですけど

ボリュームがもう少しあってもいいかなと。

 

ただ内容的には充分に満足しました。

 

磯田さんの著書は

これからもたくさん読みたいと思います。

 

それでは、また…。

 

 

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