ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

現代語訳 福翁自伝

 

 

おはようございます。

 

医師により良い人生を送って頂く為に、

転職や開業だけでなく

多角的な情報提供を行っている

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

「現代語訳 福翁自伝」 

福澤 諭吉 (訳)齊藤 孝 ちくま新書 を読みました。

 

医師キャリア倫理

 

福翁自伝はいつか読みたいと思ってたんですね。

でもいつの間にか意識の中から外れていて

完全に忘れていたのですが、

たまたま図書館で見掛けたので

思わず借りてきて読みました。

 

慶応義塾の創設に尽力し、

「学問のススメ」や「西洋事情」を著した方。

 

普通にお堅い方であるイメージを

持っておりましたが、

いや~それだけの人ではありません。

 

無類の酒好きであり、

酒を止めようとしたら

煙草を初めてしまったそうで。

 

おまけにかなりのイタズラ好きで、

緒方塾にいた頃は真面目な塾生を

からかったりもしていたそうです。

 

また幕末という荒々しい時代にも関わらず

剣を抜いた事がないらしく、

むしろかなりの臆病者…。

 

夜道に前から歩いてきた人が怖くて

オドオドしていたようで(笑)。

 

意外な一面を知りました。

 

その一方で学問好き、

真っ直ぐ一本気の通った性格、

曲がった事が大嫌いで倫理に厳しい。

 

女遊びは嫌いで、

借金が大嫌い。

暗殺などもってのほか。

愚痴は言わずに、

人に流されずに我が道を行く。

 

ふむ、やっぱり福沢諭吉だ…と

そんな部分もしっかりと持っている。

 

やっぱり人間として魅力がありますね。

 

強さも弱さも知った上で、

彼の成し遂げてきた事を知る

現代人の私たちから見ても、

あの時代に

よくまあこんな生き方ができたものだと

素直に感心します。

 

自伝だけあって、

成功や功績ばかりを取り上げる伝記ものとは

面白さが違います。

 

それこそ福澤の日記みたいなものでして…。

笑いながら読める代物です。

 

とはいえ学ぶところもあります。

私が1番グッときたのは…

 

いかにもこれは仕様のない奴らだ。

誰を相手にしても、

小さくなるなら小さくなり、

横柄ならば横柄でいい。

しかし、こう相手を見て

自分の身を伸び縮みするようなことでは仕様がない。

これでは、地方小役人らがいばるのも無理はない。

世間に圧制政治という言い方があるが、

これは政府の圧制ではない。

人民の方から圧制を招くのだ。

これをどうしてくれようか。

捨てようといっても、

人民はもとより見捨てられるものではない。

だからといってこれを導いて急に教えようもない。

いかに何百千年来の悪習慣の残りとはいいながら、

無教育の土百姓が、ただ、むやみに

人に謝るばかりならよろしいが、

相手次第で傲慢になったりおとなしくなったり、

まるでゴムの人形みたいだ。

いかにも頼りにならない。

 

こちらの態度を見て、

強く出れば弱く応対し、

弱く出れば強く応対する人民に対して

こうバッサリ切り捨てます。

 

ですが幕末期に

こういう考え方が持てた人は

圧倒的な少数派なのでしょうね…。

 

諭吉の開明さを再認識しました。

 

最後に目次をご紹介します。

 

第1編 幼少時代

 

第2編 長崎遊学

 

第3編 大阪修業

 

第4編 緒方の塾風

 

第5編 大阪から江戸へ

 

第6編 初めてアメリカに渡る

 

第7編 ヨーロッパ各国に行く

 

第8編 明治維新のころ

 

第9章 暗殺の心配と様々な試み

 

第10章 金銭について

 

第11章 品行と家庭、そして老後

 

おススメ度は ★★★★☆ と致します。

 

清浄潔白にして天地に恥じず。

そう生きてきたからこその福澤諭吉

 

私も爪の垢を煎じて飲むくらいのつもりで、

自分の人生にエッセンスを注入したいと思いました。

 

それでは、また…。

 

 

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