ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

うまい話あり

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

令和の時代になってから

昭和的な価値観や

経済成長が止まった平成の時代など

ややもすれば否定的に見られることが多いですよね。

 

いや普通に考えれば

そう思いたくなるのはよくわかるんです。

 

昭和、平成、令和と生き抜いている私としては

昭和には昭和の「良さ」と「悪さ」があり

平成には平成の「良さ」と「悪さ」があり、

そしてやっぱり令和にも「良さ」と「悪さ」があると思うんですよね。

 

まだ令和はそれほどの時を経ていませんから

これからどうなるのかわかりませんけど、

賢者は歴史に学ぶと言われるように

私はやっぱり過去からも学ぶべき点は

すこぶる多いんじゃないかと考えております。

 

そこで城山三郎さんです。

 

平成19年にお亡くなりになられるまで

多くの本をお書きになられてますが

バリバリとご活躍だったのは昭和の時代です。

 

晩年はエッセイが多く、

城山さんらしい長編小説のほとんどは昭和なんですね。

 

昭和44年生まれの私としては

懐かしく思うところもありますし、

私が生まれる前の昭和を興味深く思うところもありますし、

私が子供時代のビジネスシーンから学ぶところも多いです。

 

今までも城山作品はかなり読んできたつもりですが、

まだまだ未読のものも多く、

積ん読になっているものも数冊あります。

 

時々読みたくなるのが城山作品なのですよね。

 

今回ご紹介する書籍は、

【 うまい話あり 】 です。

 

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本書をピックアップした理由

『 うまい話あり 』

城山 三郎 角川文庫 を読みました。

 

前述したように

城山作品はたまに読みたくなります。

 

特有の人物設定や

時代の熱さであったり、

城山さんの筆力には感銘を受けているからです。

 

ちなみに過去、こんな作品を読みました。

代表的なものをご紹介します。

 

ka162701.hatenablog.com

 

ka162701.hatenablog.com

 

ka162701.hatenablog.com

 

ka162701.hatenablog.com

 

ka162701.hatenablog.com

 

いずれの作品も思い出深く、

自分で書いた書評を読みながら

懐かしさとともに内容が思い返されます。

 

実は長年の城山ファンなものですから

当ブログをスタートする前に読んだものも多く、

書評を書いておけば良かったと残念に思います。

 

今回は経済小説の範疇に入るようですが、

どんなもんかとワクワクしながら読み始めたのでした。

 

目次

本作品にはありませんでした。

 

感想

う~ん、城山さんらしい。

ストーリーはシンプルなんです。

 

大手製鉄会社の子会社の不動産会社に勤める

うだつが上がらないサラリーマンが主人公。

 

鬱々とした毎日を過ごす主人公に

ある日、「うまい話」が転がり込みました。

 

アメリカ系資本の石油会社が

系列のガソリンスタンドの経営者を集めていると。

 

これ幸いとチャレンジを決めた主人公ですが、

候補となる人材は多く

その激烈な競争を勝ち抜いて

湘南辺りに新たに建設されたガソリンスタンドの

スペシャルマネージャーに抜擢される。

 

当時の言葉で言えば「脱サラ」ですね。

夢を追い掛けて経営者となった主人公の波乱万丈物語。

 

大組織の壁とぶつかりながら

新米経営者として孤軍奮闘。

 

しかしそこには想定外の出来事が

次から次へと現れてきて

何と家庭内でも大問題が…。

 

城山作品の特徴と言えますけど

とにかく人物像がわかりやすくて

フィクションであることを忘れます。

 

本作品で言えば

まず主人公が魅力的ですし、

奥様もいい感じですし、

うまい話を持ってきた友人、

アパートの管理人、

前職の会社の上司や同僚、

スペシャルマネージャー仲間や

ガソリンスタンドのスタッフたち、

その他、様々な登場人物が

いい人もいれば、嫌な奴もいて、

リアリティに溢れているんですね。

 

だから読書をしていても

映画やドラマを見ているような気分になります。

 

まさに城山作品の真骨頂。

ストーリーが単純でも

グッと引き寄せて読ませてくれます。

 

しかもラストは予想外の展開に…。

いやはや大満足の作品でした。

 

かなり古い本でしたけど

読んで良かったです。

 

仕事上で困難があっても

立ち向かう勇気が湧いてきます。

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

今はガソリンスタンドも淘汰の時代ですし、

セルフのところも増えていますから

若い方が読むと違和感だらけかもしれません。

 

ただ本書には

人と人という関係性の面白さもあれば

事業へのモチベーションという期待感もあれば

失敗を恐れずに人生を歩んで行く

人の強さ、社会の厳しさなどもあります。

 

仕事って何だ?

どう取り組めばいいのか?という点で

時代背景は昭和ですけど

現代にも通じる職業観のようなものが

内包されているように感じました。

 

さすがだなあ、城山さん。

またしばらくしたら積ん読の中から

いずれかをピックアップすることと思います。

 

それでは、また…。

 

 

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