ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

ゲバラ漂流 ポーラースター2

 

おはようございます。

 

医師のキャリアプランを研究し続ける

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

小説を読む事が多くない私ですが、

数少ない積極的に読みたくなる作家、海堂尊氏。

 

本作品は時間を掛けて

じっくり読みたいと考えておりましたが、

ようやく第2弾に手を付けました。 

 

本日のブログのタイトルは、

ゲバラ漂流 ポーラースター2 】

といたしました。

 

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本書をピックアップした理由

ゲバラ漂流 ポーラースター2 』

海堂 尊 文春文庫 を読みました。

 

前作を読んだのは今年の3月でした。

ka162701.hatenablog.com

 

考えてみれば、

この頃から新型コロナウイルスが広がり、

その後の混乱に繋がったのですね。

ちょっと懐かしい…。

 

前作も★★★★★と満点評価をしたくらいですので

早く第2弾も読みたいとは思っていたのですが、

他にも読みたい本がたくさんありまして…。

 

ようやくひと段落した感じもあり、

万を期して読み始めた次第です。 

 

目次

1、ボリビア革命・ルス(光)

2、ボリビア革命・ソンブラ(影)

3、ペルー友情

4、エル・コンドル・パッサ(コンドルは飛んでいく)

5、フロータ・ブランカ(白い貴婦人)

6、エスクエラ・デ・ラス・アメリカス(パナマ米州学校)

7、永世中立国コスタリカ

8、ドーニャ・サロン

9、ニカラグアの悪鬼

10、プリマベラ・デ・グアテマラグアテマラの春)

11、ニーニャ・デ・グアテマラ

12、グアテマラ1954 

 

感想

し・しかし海堂さんのストーリーテラー ぶりが

遺憾なく発揮されている本シリーズ。

 

2冊めも大いに楽しませて頂き、

なおかつ大変に勉強になりました。

 

前作はチェ・ゲバラの若かりし頃で

そして舞台は南米が中心でしたが、

本作は少年期を経て青年期を迎え、

ボリビア革命に参加したあとは

ペルー、コロンビアを超えて、

舞台を中南米に移していきます。

 

私は子供の頃、

わりと地理は得意だったんですよ。

しかしその知識は何と薄っぺらなものだったか。

 

パナマコスタリカニカラグア

ホンジュラスエルサルバドルグアテマラ

ゲバラの旅は続き、

その歴史的背景や当時の政治的な課題などが

満遍なく散りばめられており、

単なる小説を読みました…にとどまらず、

中南米について学べる実に価値ある1冊となっています。

 

また多くの革命家や政治家、また作家等との知己を得て、

ゲバラ自身も人間的にさらに成長していく。

 

盟友ロホは一種の清涼剤のような位置づけで、

ユーモアを与えたり、

ストーリーの転換に上手く利用されている感じで

これも大変に興味深い存在です。

 

「チェ」というあだ名の所以が出てきたり、

正直、私のゲバラのイメージとは

ここまではかなり食い違っています。

 

どう整合性が合っていくのか?

もしくは合わないのか?

勝手な私のイメージなんですけど

その辺りもこれからの楽しみですね。

 

あとはアメリカという国の横暴さ。

百も承知の事とはいえ、

中南米でもやりたい放題。

そして結果的には大きな反発を生み出している。

 

この国は100年経ってもわからないでしょうね。

その統治の仕方では世界はみな敵となる事を。

 

グアテマラでの理不尽な行いは

国民の根底にずっと残るのでしょうね。

それがテロリズムの温床なのに。

 

そろそろ手前勝手な論理で破壊するのではなく、

共生という方向に舵を切って欲しいものです。

 

 

まあ、それはさておき、 

常にモテモテのゲバラ

様々な女性との出会い、

その他の魅力的かつ自由奔放な登場人物たち、

ユニークかつ重要な役割を担っており、

エルネストがチェ・ゲバラとして名を成していく

プロセスが理解できるようで実に面白い。

 

ただひとつ残念なのは、

私自身の知識不足で

どれがフィクションで

どこがノンフィクションなのかが

判別不可能なこと…。

 

誠に恥ずかしい限りですが、

今さらではありますけど

今後、チェ・ゲバラカストロについては

さらに深掘りした学びをするつもりです。

 

このシリーズで興味が持てたので

すでに数冊の本を購入済みなのです(笑)。

 

あ、それと本作でようやく

フィデル・カストロの名がチラホラ出てきます。

いよいよ第3弾、最終章への向けて

益々ワクワクする展開です。

 

果たして次はいつ頃に読めるでしょうか…。

自分の事ながら楽しみにしています。

 

評価

おススメ度は ★★★★★ といたします。

 

あくまでもノンフィクションですから

本格的に南米、中南米チェ・ゲバラを学んだ方から見たら、

許しがたい創作の部分や

重要な歴史的分岐点をスルーしていたり、

逆にその人物の本質はそうじゃない!なども

あちらこちらにあるんじゃないかと予想します。

 

ただそれも含めて面白いのが海堂作品です。

 

個人的には、

難しい部分は後から学ぶとして、

まずは本シリーズを楽しんじゃおう…

そしてベースとなる

ごく基本的な知識を身に付けてしまおうと考えてます。

 

本作はグアテマラでのシーンが多く、

いよいよ次はキューバなんだな…と

ここからさらに楽しみな展開が待っています。

 

今まではシリーズものって

一気に読み切ることが多かったですが、

今回のように時間を空けて、

じっくり読み込んでいくのもありですね。

 

きっと数か月後におもむろに読み始める事でしょう。

 

それでは、また…。 

 

 

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