おはようございます。
医師の転職、開業の情報提供をしている
医師転職相談センターを運営する
ジーネット株式会社の小野勝広です。
「医の未来」
矢崎義雄 岩波新書 を読みました。
まずは目次をご紹介します。
第一部 未来の医療と社会
第1章 医療を守る
第2章 医療人を育てる
第3章 医療の質を極める
第4章 医の倫理の未来を育む
第二部 地球規模の医療
第5章 医療の輪が世界を救う
第6章 病気に国境はない
第三部 未来の医学・医療
第7章 臓器はよみがえる
第8章 ゲノムが医療を変える
第9章 がんに克つ
第10章 健康に生きる
第11章 生命を育む
第四部 生と医の未来
第12章 未来をどう生きる
第13章 医学研究のめざすところ
第五部 対談 医の未来を語る
著者の矢崎氏は、
東京大学医学部を卒業し
東京大学の教授を務めた方のようです。
その後、同大学の医学部長を務め、
国立国際医療センター総長を経て、
理事長と歴任されました。
まあ私などから見れば、
スゲー人のひと言になってしまうのですが、
医師の皆さんは
よくご存じの方なのでしょうね。
この本は、
錚々たる医療者の方々が書かれた
論文をまとめたものですので、
若干内容が難しい部分もありますが、
逆に言うと難しい内容を
よくぞここまでわかりやすく
書いてくれたという部分もあるのではないかと
思いました。
倫理や先進医療、生命、技術等
多岐に渡るテーマについて、
それぞれの第一線の筆者が書いているのですが、
一般人も読めるように
平易に書こうという努力の後が見えます。
という恩恵に与りながら、
私は読み進めたのですが、
医学の進歩に対して、
教育、制度、報酬、倫理が
追いつくことができない現状が
実にわかりやすく描かれています。
現在の日本では、
医療者の倫理観、正義感が
とても求められているのだと思います。
それこそ金儲けに走れば
それができるだけに
なおさら倫理や正義を考えている医師が
貴重なのだと思いますし、
我々患者側から見ると
実に有難い存在なのだとも思うのです。
ミスをすれば
メディアから叩かれてしまう医師ですが、
それを守るのは我々患者側のような気もしますし、
臨床医だけでなく、
研究医や指導医などに対しても、
我々はもっとリスペクトしなければならないようにも
感じました。
生命。
生死。
そういったものに対して、
真摯に取り組んでいるのは
実は医療者だけのようにも思うんです。
政治家や官僚は、
それとは程遠い所で仕事をしているようにも感じるだけに、
医療者がもっと多方面で活躍すると、
この国は良い方向に進むのかもしれない…。
そんな事を考えました。
おススメ度は ★★★★☆ と致します。
それでは、また…。
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