ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

ヤバい医学部 なぜ最強学部であり続けるのか 

 

おはようございます。

 

読書がライフワークになっている

医療業界のコンサルタント

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

賛否両論。

 

何を言っても、何をやっても、

どうしてもアンチと言いますか

批判、否定、非難は避けられませんね。

 

人間社会ってのはこんなもんだと言えば

そういうものかもしれませんけど

何でもかんでも

反対すればいいってものではありませんし、 

自分の考えとは違う人、言質のなかにも

学ぶところって多いと思うんですね。

 

医学部や医療は

特にそういう感じを受けるんです。 

 

さて、今回ご紹介する書籍は、

【 ヤバい医学部 なぜ最強学部であり続けるのか 】 です。

 

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本書をピックアップした理由

『 ヤバい医学部 なぜ最強学部であり続けるのか 』

上 昌広 日本評論社 を読みました。

 

上先生の著書は今までにも読んだことがあります。

 

ka162701.hatenablog.com

 

ka162701.hatenablog.com

 

SNSでも情報発信に積極的ですし

メディアに取り上げられることも多いですから、

ご存知の方も多いでしょうが

上様(神様)と呼ぶ方もいれば

アンチのような方もいらっしゃるのが現実です。

 

私自身は上先生とは面識があり

facebookでも繋っていただいてますので、

そのお人柄も含めて

わりと好意的に考えています。

 

事実、上記で紹介した著書も

非常に勉強になり、高評価をしていました。

 

そんな上先生が医学部について書いた本。

 

発売を知った時にすぐに購入しておき、

少し時間が経ってしまったのですが、

そろそろと思い読み始めたのでした。 

 

目次

第1章 私の医師人生


 医学部を受験した動機
 東京大学の学生時代
 オウム真理教との関わり
 東京大学第3内科で感じた違和感


第2章 私が医学部を勧める理由


 灘高生への助言
 医師は「プロフェッショナル」
 ニュルンベルグ裁判の教訓
 日本の強制不妊政策
 若者よ、自立した医師を目指せ


第3章 医学部の歴史と現在


 医学部を知るには歴史を学べ
 医学界は「西高東低」
 明治維新が格差を作った
 日本の大学は医学部を中心に発展した
 医学部の偏在
 医学部と町興し
 なぜ医学部は偏在したのか
 医学部の偏在が産みだした人材格差
 医師の偏在
 僻地の医師不足
 東日本の医師不足と医師の移動
 医学部新設


第4章 医療の近未来

 

 首都圏の医師不足の悪化
 大学病院の崩壊
 東京医科大学の女子受験生差別の背景
 専門病院との競争に負けた大学病院
 新専門医制度が誕生した背景


第5章 医学部選びのポイント

 

 医学部生の学力は低下しているか 医学部の偏差値から考える
 医学生の出身地分析
 女性差別
 大学病院の腐敗
 医師になるなら地方を目指せ
 地域枠は勧めない
 海外の医学部で学ぶ

第6章 医学生時代をどう過ごすか


 自分で判断せよ、大学の奴隷になるな
 英語・スポーツ・芸事
 「一人の患者さんを診たら、論文を100報読みなさい」
 スポーツ・芸事の奨め
 インプットを増やせ
 私のインプット術
 地方紙を読め
 SNSを使いこなそう

おわりに  

 

感想

読後、Amazonのレビューを見ましたら

やはり5つ星と1つ星があり、

う~ん、賛否両論なんですね。

 

そっか、正直私は結構楽しめましたし、

良い勉強になりました。

 

ヤバい医学部と少し刺激的なタイトルですが、

もう少しマイルドなタイトルのほうが

おそらく適しているように感じます。

 

各種のデータを駆使して、

現状分析がなされており

医学部の表について分析しつつも

しっかり裏側にもメスを入れている。

私は個人的には好感を持ちました。

 

ただ話しが脱線することが多いです。

いやそれも非常に興味深い話しですので

全然いいんですけど(笑)、

若干気になりましたかね…。

 

そもそも受験生や医学生

またその親御さんをターゲットにして

執筆されたと思われますが、

むしろすでに医師になっている方々や

私のように医療業界で仕事をする人間が読んだ方が

参考になると思いました。

 

これから医師を目指す方には

ちょっと業界の常識などはわからないでしょうし、

多少刺激的な内容もありますので、

まあやっぱり賛否両論になってしまうかもしれません。

 

ちょうど東京医大の不正入試の後くらいですから

医学部受験に対して

辛辣な意見もありますけど、

それでも医師になることをおススメしている

上先生ですから

各大学の特徴をふまえて

しっかり情報収集をしなさいよという事なのでしょう。

 

医学部を多角的に多面的に分析していますので

その点は参考になること間違いなしです。

 

本論だけでなく

脱線した話しも面白いので

とてもすんなりと読めると思います。 

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

私が最も勉強になったのは、

医学部や医療の歴史に切り込んでいることです。

 

やはり原因があるから

今の結果があるわけで、

その点、歴史を振り返れば

なぜそうなったのかがわかる。

 

医療は西高東低と言われますが、

その理由がよくわかりました。

 

私の仕事としては

大変に役立ちそうな情報が満載ですし、

きっと先生方との会話の中で

さりげなく本書の内容が登場することでしょう。

 

読んで良かったです。

 

それでは、また…。

 

 

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