ある読書好き医療コンサルタントの「書評」ブログ!

年間60~70冊ほど読んでます。原則毎週日曜日に更新しますが、稀にプラスαもあります。本好きの方集まれ!

哲学 の検索結果:

人間を信じる

… 吉野源三郎さんを 哲学家や思想家と言っていいのかはわかりませんが、 私は物事をとてもわかりやすく説明してくれる 稀有な哲学家ではないかと位置付けています。 「君たちはどう生きるか」もそうでしたけど 本書「人間を信じる」も期待度はかなり高く、 非常に楽しみに思いながら読み始めたのでした。 目次 1 人間への信頼 ヒューマニズムについてー人間への信頼 理想と現実ー若い労働者のために 思想のリアリティと同時代 2 観念的ラディカリズムを排す 自らの運命を自らの責任においてー八・一…

街場の平成論

…、 生命科学、宗教、哲学と この多角的な観点はとても勉強になりました。 自分だけの狭い視野では気づけない 幅広い論点は実に有難い限りです。 ただ、せっかくこれだけの オピニオンリーダーを集めているのだから、 できることなら内田さんと対談をして欲しかったです。 文章には文章の良さがあるんですけど、 内田さんが編者になるならば もう1歩発展させて対談したほうが おそらく相当に深い内容になったんじゃないかと… その点だけちょっと残念でした。 それでは恒例の私がグッと来た箇所について…

働き方5.0 これからの世界をつくる仲間たちへ

…大事ですけど やはり哲学とか、倫理観がないと 語る資格がないと思うんです。 その意味では落合さんのバランス感覚は 素晴らしいと思ってます。 本作品は「働き方」ですからね。 私の仕事にもピッタリですし、 どんな発想を持っているのか… 興味津々で読み始めたのでした。 目次 プロローグ 「魔法をかける人」になるか、 「魔法をかけられる人」になるか 第1章 人はやがてロボットとして生きる? 第2章 いまを戦うために知るべき「時代性」 第3章 「天才」ではない、「変態」だ エピローグ …

無私の日本人

… 文化や伝統、倫理や哲学、 それこそ人生論やキャリア論まで いわゆる日本人らしさというのは いったいどこに行ってしまったのでしょうか? いやそんなのそもそもあったのか?と あえて問うてみてもいいですし、 あるのを前提にして深く追求してもいいですね。 確かに捨てなければならない 古き悪しき伝統も少なくありませんし、 老害という言葉に代表されるように 現代社会に付いていけず 既得権を守るためだけに生きているような 不埒な輩だって多いです。 ジェネレーションギャップは 4000年前…

慨世の遠吠え 強い国になりたい症候群

…探求があり、 それは哲学的であったり 武道の話しから身体性の話しであったり、 話題があっちこっちに飛んでも 本質を突き詰めようとしているから とても興味深い内容になっています。 別にこのお二方のおっしゃることが すべて正しいだなんて思いませんけど、 少なくとも知っておいたほうがよい、 もしくは考えておくべき角度を提示してくれています。 昨今では条件反射的に 何でも白黒ハッキリさせようとする 浅はかな考えも増えていますけど、 そこで立ち止まり、 その奥の奥にあるものを考えて、 …

世界基準の働き方

…す。 その延長として哲学や社会学を学んだり、 経営や組織論やマーケティングも学んでいます。 自分の頭の中にあるものだけではなく 仕事を通して人から学ぶことも多いですし、 やはり視野を広げるためには 読書は欠かせないと考えています。 今回ご紹介する書籍は、 【 世界基準の働き方 】 です。 本書をピックアップした理由 『 世界基準の働き方 』 ネスレ日本 代表取締役社長兼CEO 高岡 浩三 PHP を読みました。 ネスレと言えば何を思い出すでしょうか? 私はまずネスカフェゴール…

君主の統治について - 謹んでキプロス王に捧げる -

…云々ではなく 道徳や哲学を学ぶという点で良かったです。 この頃は帝王学が統治のみで語られるのではなく、 王には人格や人徳が求められていたのですね。 昨今の権力者が最も失っているものでもあり、 本書を読むことで 本当の意味での帝王学を考える きっかけになるのではないかと思いました。 それでは恒例の私がグッときた箇所をご紹介します。 人間にはその人の全生活と全行動とが そこへと秩序づけられているような 一つの目的があるものである。 というのも、人間というものは認識能力によって行動…

仏教が好き!

…考えてみれば私自身「哲学」への関心は高く、 別に学問として哲学を学んでいるわけではありませんが、 人の生きる道として 人様のキャリアや人生に関わる仕事をする1人として 哲学的な思考のアプローチや 哲学の基本くらいは抑えておかなきゃと 今まで結構な哲学本を読んできたつもりです。 どこまで身になっているのかは微妙ですけど、 たぶん私は一生哲学に関して学び続ける予感がします。 でもそういう意味では 宗教も学ぶべき対象ではあるんですよね。 自分は無宗教ですし、 両親ともに宗教に関心は…

大谷 吉継 「関ケ原」に散った仁将

…、人間界…。 だから哲学者の難解な本よりも 中身があるとは思えない ちょっと有名になった人の自己啓発本のほうが 売れたりするものですもんね。 でもインターネット社会が もしかしたらこれを変えてくれるかもしれません。 いいものはいい。 誰が言ってもいい。 いいことを言った人がいい。 個人でも情報発信がしやすくなり、 なおかつきちんと記録に残るわけですから 軽薄なものより重厚なものが 長い期間を経れば残っていくかもしれません。 まあ多くの人が ライトタッチなものを好むのであれば …

ご冗談でしょう、ファインマンさん

… 実はもっと深い人生哲学が書かれているんですね。 だから理数系の人でなくとも 私のような文系人間が読んでも、 一部理解不能なところはありつつも トータルとして満足できるのは 科学の前提となる 人間学について書かれているからではないかと つくづく感じました。 それがファインマンさんの日常生活として 面白おかしく書かれているので 単純に読み物としても面白いですし、 ある種の哲学本のような考えさせられるシーンも かなり多いです。 人によりけりかもしれませんが、 私は本書を高く評価し…

働き方 「なぜ働くのか」「いかに働くのか」

…や?」など 根本的な哲学をしっかり持たないと 生きるどころか、 生かされる存在になってしまうかもしれません。 それで良ければいいですが、 すでにベーシックインカムの議論は行われ 現状では賛否両論ではありますが、 もしかしたら近い将来に実現するかもしれません。 働かなくても食っていけるんなら そのほうがいいや!と思う方もいるのでしょうが、 でも、これ、社畜どころか、国畜というか、 嫌な言葉を使うなら国に飼われている?? つまり家畜同然と言えないでしょうか。 自分の人生、 自分で…

マルクス・アウレーリウス 自省録

…どうしても人生とか 哲学とか、倫理とか、そういうことに関心が高いです。 逆に言うと そこをベースに物事を考えないと 人様のキャリアに対してアドバイスなんて できっこないと思うんですよ。 キャリアは、 キャリアだけで独立しているのでなく、 その根底にはその人の人生があり、 毎日の生活があるわけじゃないですか。 つまりキャリアのアドバイスは 人生や生活のアドバイスにも繋がりますので こちらの人間力が真に試されるのだろうなと しみじみと感じているのです。 どこにでもいる ごく普通の…

日本人の矜持 九人との対話

…らは論理をくねくねと哲学的にいうだけだ」と 軽蔑しています。 ドイツに対しては 「あいつらは原理原則をいうばかりで、 どうしようもなく頭の固いやつらだ」と見ている。 イギリス人は、もっと現実や史実に即して行動する。 論理というのは 「AならばB、BならばC」と発展させていくものです。 Zを結論とすると、Aが出発点になる。 ところが出発点Aは常に仮設ですから、 これをどうするかで結論はいくらでも変わるのです。 イギリス人はこのことを本能的に知っていて、 だから「論理的な正しさな…

内田さんに聞いてみた「正しいオヤジ」になる方法

…これからのオヤジは 哲学と倫理学が不可欠だとも考えています。 いつまでも若いつもりでいないで 自分がすべきところと 自分がしないところを 客観的に見極めて 社会的なポジショニングを 見直す必要があるのではないでしょうか。 今回ご紹介する書籍は、 【 内田さんに聞いてみた「正しいオヤジ」になる方法 】 です。 本書をピックアップした理由 『 内田さんに聞いてみた「正しいオヤジ」になる方法 』 内田 樹 VS. 木村 政雄 宝島社 を読みました。 ま、いつもの如く 内田本は見つけ…

14歳からの哲学 考えるための教科書

…勝広です。 現代人は哲学を学ぶべき。 そう私は考えています。 いや別に私自身が そんなに哲学を学んできたわけではありませんし、 理解度が高いわけでもありません。 それでも今まで何人もの部下に 哲学は学んだほうがいいよ…と アドバイスしてきましたし、 そういう自分も勉強しなきゃと思い 結構な哲学書を読んできました。 それがこちらです。 ka162701.hatenablog.com まあ厳密に哲学という感じではありませんが、 結構難しい本にもチャレンジしてきました。 なぜ哲学を…

本当の仕事 自分に嘘をつかない生き方・働き方

…深いわけでもない。 哲学っぽいことを言ってみたり、 スピリチュアルな感じがあったりもするけど そこを深掘りするのではなく よく言えばバランスがいい? 悪く言えば広く浅くな内容かと。 ちなみに天職というものは 私は決して創造できるものではないと考えており その点は著者とは意見が食い違うのですが、 わりと著者は気遣いができる方で 突っ走るような議論になりそうな時は 自らストップを掛けるなど 本当バランス感覚は良い内容でした。 それでは恒例の私がグッと来た箇所をご紹介します。 現代…

文化防衛論

…剣に考えて 確固たる哲学を持とうとしているんですね。 だから正々堂々と三島に討論を挑んでいます。 すでに作家として成功しており、 論客としても名が知れていたのにも関わらずですね。 なかにはしつこいくらいに三島に迫る学生もいれば、 現代では失礼と思われるような 徹底的な反論、否定、批判をする学生もいます。 度胸満点ですな。 今の会社では弾かれそうなタイプです。 しかしそこにこそダイナミズムがあるんですね。 こういう場に足を運ぶ三島もさすがですが、 臆せず三島に議論を吹っ掛ける学…

スマホ脳

…がなかったですが、 哲学や倫理学を学ぶためには 脳科学の知識も必要かもしれないなと思いました。 生物としての人間。 そこに精神性や社会性を加えると 全く異なるものになりますが 全体のバランスを上手く取って行かないと 結局、生き延びられませんからね。 それは、ライオンに遭遇したら、 素早く反応して、 攻撃に出るか、 走って逃げるかしなければならないからだ。 つまり「闘争か逃走か」。 (P.44) この「闘争か逃走か」は気に入りました。 もしかしたら私たちは毎日のように 無意識に…

言ってはいけない 残酷すぎる真実

…生観が必要ですし、 哲学や社会学、歴史や医療関係など 様々なものがすべてプラスになると感じています。 賛否両論あるかもしれませんが、 おそらく乱読傾向は変わらないと思います。 むしろ乱読の幅を狭めぬように 「超」乱読するつもりで 今後も読書を続けてまいります。 今回ご紹介する書籍は、 【 言ってはいけない 残酷すぎる真実 】 です。 本書をピックアップした理由 『 言ってはいけない 残酷すぎる真実 』 橘 玲 新潮新書 を読みました。 何でしょうね。 怖いもの見たさみたいなも…

明治十年 丁丑公論・瘦我慢の説 

…るがごとし。 これも哲学流にいえば、 等しく死する病人なれば、 望なき回復を謀るがため いたずらに病苦を長くするよりも、 モルヒネなど与えて臨終を安楽にすることこそ 智なるがごとくなれども、 子と為りて考うれば、 億万中の一を僥倖しても、 故らに父母の死を促がすがごときは、 情において忍びざるところなり。 (P.52) ここなども前の文章の続きですが、 私は実に感じ入りました。 福沢は「理」だけでなく、 「情」も持ち合わせつつ その上で日本国民を 新たな世に導こうとしていたの…

ズラシ戦略 今の強みを別のマーケットに生かす新しいビジネスの新しいつくりかた

…ティーブ・ジョブズの哲学が 綿々と引き継がれているというお話し。 創業者の理念や思想は やはり武器になりますね。 もちろんネガティブな面では 足を引っ張ることもあるのでしょうけど さすがにスティーブジョブズくらいになると 良き伝統となって残っているのでしょう。 自社で新規事業を検討するノウハウ <ステップ1> 自社が同業他社と比べて優れているスキルや アセットのリストアップ <ステップ2> リストアップした自社の誇れる強みを 活用できる業界を見つける <ステップ3> ずらし先…

無名の人生

…は何か? こういった哲学的なアプローチが 私は実に感じ入りました。 もちろん他の章も良かったです。 全編に通じるのは、 生きることに対しての自然な姿勢と 現代の常識を疑いながら 人生の本質を見極める目、 今までの自分の発想にはなかったような 斬新かつズバリと急所を突く概念を教えてくれて 私は何度も目が開く思いでした。 ここからは私がグッと来た箇所をご紹介しながら 私が感じたことを書いてまいります。 人間、死ぬから面白い。 こんなことを言うと、 お叱りを受けるかもしれません。 …

困難な成熟

…あることを しっかり哲学してくれています。 本書は読むべし! 私のような内田ファンの方だけでなく、 何となく興味はあるけど まだ内田さんの本を読んだことのない方は 本書から読み始めるといいのではないかと感じました。 今回は私がグッと来た箇所をご紹介しつつ それについて私がどう思ったのかをご紹介します。 成熟というプロセスは、 「それまでそんなふうに見たことのない仕方で ものごとを見るようになった」 「それまで、そんなものがこの世に存在するとは 知らなかったものを認識した」とい…

転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール

…、 その根本となる「哲学」なのです。 仕事は大事だけど、 それだけで幸せになることはできない。 家族や友人などのステークホルダーが存在する中で、 バランスを取りながらトータルとして幸せになることが 大切だというわけです。 (P.029) トータルバランス、賛成です。 幸福とは何か? これは人それぞれですから 自分にとっての幸福バランスを 見つけねばなりませんね。 場当たり的に行動している人ほど、 何の根拠もないのに 「これだけ行動しているのだから、 必ず報われるはず」などと思…

限界の思考 空虚な時代を生き抜くための社会学

…代 いまこそギリシャ哲学に学べ 分析哲学を見直す オースティン、サール、そしてデリダ 何を意図しているのか、はじめに話してしまったほうがよい 宮台アイロニーへの思い違い 『歴史の終焉』という終焉を生きる 啓蒙の対象はエリートなのか大衆なのか 合理性のない欲望が肥大化する日本社会 国粋はかならずしも、愛国の体をなさず 公共的であることの困難あとがき 宮台真司 感想 う~む、かなり難しい。 難しいのだけどなぜか読み進められる。 宮台さん、北田さんともに 知性溢れるとても頭の良い方…

内田樹による内田樹

…その現実生活の経験が哲学書を開くことを要請する。 人がほんとうに哲学を必要とするのは、 哲学書の行間に自分自身が今日生きる支えとなり、 導きとなるようなたしかな叡智を求めるときです。 テクストにすがりつくように知恵を求める者にだけ テクストはその深い意味を開示する。 (P.118) 「驚かない学者」の話をしているところでした。 彼らの特徴はあらゆることを 「想定内」「説明可能」 であるとして、 うわべの落ち着きを装っている。 でも、これは知的にはかなり危険なことだと僕は思いま…

マーケティングの未来と日本 時代に先回りする戦略をどう創るか

…むしろ社会学であり、哲学であるように感じました。 いやもっと言うと そもそもマーケティングとは マーケティング単体で成立するものではなく、 広く社会を知り、深く人間を理解しないと 辿り着けないものと言えるかもしれません。 マーケティングの大前提とか、 マーケティングの原点とか、 マーケティングの神髄とか、 そういうところに踏み込んでいるのが本書です。 得てしてマーケッターは 表層的にこねくり回す人も少なくないので 本書のように哲学的な内容は 実に価値があるように思いました。 …

存在論的、郵便的 ジャック・デリダについて

…1章 幽霊に憑かれた哲学 第2章 二つの手紙、二つの脱構築 第3章 郵便、リズム、亡霊化 第4章 存在論的、郵便的 感想 う~ん、案の定難しい。 別にジャック・デリダに 興味があったわけではない私…。 ただ東浩紀さんに関心があるだけですから その東さんが興味があるジャック・デリダは 何か親和性があるかと思っていたら これが全くなし…。 いやはやかなり苦労して読み終えました。 ぶっちゃけ理解度は30%くらいでしょう。 そこまで届いていないかもしれません。 今まで哲学本は結構読ん…

感動経営 世界一の豪華列車「ななつ星」トップが明かす49の心得

…ところや 著者の持つ哲学をもっと深いところまで 追求して欲しかったなという点で 星がひとつ欠けました。 ただこれから私はJR九州に注目しますし、 ゆっくりと九州に旅行に行きたくなりましたし、 経営の大事な考え方を頭に叩き込めたので 素直にいい本だなと感じました。 熊本城も見たいし、 宮崎でのんびりゴルフでもしたいし、 大分でゆっくり温泉に入りたいし、 長崎でハウステンボスに行ったり オイシイ海の幸を食べたいし、 佐賀で焼き物を選んでみたいし、 鹿児島はスゴくいい思い出なので …

働く人のためのアドラー心理学 「もう疲れたよ…」にきく8つの習慣

…たんです。 心理学や哲学はわりと好きな学問ですし、 かなりニアリーな方の本は読んでいるんですけどね…。 別に読む必要なしとか、 読む価値もないだろう…なんて事も 全く思っていませんでしたし、 どちらかと言えば興味はある方ですので、 いずれは読まなきゃいけないなと思ってたんです。 先日たまたま見た動画で、 堀江貴文さんが周囲の人に 絶対堀江さんはアドラーの考えに共感できるはずと 言われているにも関わらず あんまり興味ないんだよな…と おっしゃっていたのを見ました。 なるほど、ホ…